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「リンゴの木の枝」→「活性炭」→「電子部品」 青森県の新しいバイオマス活用法

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「リンゴの木の枝」→「活性炭」→「電子部品」 青森県の新しいバイオマス活用法

電子部品メーカーのエルナー(神奈川県横浜市)は、青森県産業技術センター(青森県青森市)と、リンゴ産地で大量に発生する未利用バイオマス「リンゴ剪定枝」由来の活性炭を部材として活用したコンデンサの高機能化とその量産化に向けた共同研究を開始する。

9日、青森県産業技術センターと、本共同研究の契約を締結したと発表した。

本共同研究では、電子部品の材料としてユニークな物性を有するリンゴ剪定枝活性炭を電気二重層用コンデンサ電極やリチウムイオンキャパシタ正極に適用して、種々電解液と組み合わせ、より充放電性能に優れた電極設計を行うことにより、主として車載電装用途向け高機能電気化学素子(コンデンサ)の開発と量産化を目指す。

年間約10万トン発生するリンゴ剪定枝に着目

農林水産業を基幹産業とする地域においては、バイオマス資源が豊富に存在するものの、その収集に多大な労力・コストがかかることもあり、有効活用は進んでいないことが社会的課題となっている。

青森県産業技術センター(青森産技)は、県100%出資の地方独立行政法人。青森産技の工業総合研究所は、地域資源の循環的活用を目指し、県内で年間約10万トンも発生しているリンゴ剪定枝に着目し、これを空気清浄機用脱臭フィルタ等で活用する活性炭へ加工する技術の確立に取り組んできたが、より付加価値の高い活性炭を開発するために、電気二重層コンデンサ等の電気化学素子への適用検討も模索していた。

リンゴ剪定枝活性炭を部材した電子部品の性能を確認

エルナーでは、自社電気二重層コンデンサの電極部材として使用する活性炭の評価を子会社であるエルナー東北(青森県黒石市)内で行っており、この度、青森産技より提供を受けたリンゴ剪定枝活性炭を電極材料として加工し、コイン型電気二重層コンデンサに適用し評価したところ、現行活性炭製コンデンサとの比較において、静電容量およびESR(等価直列抵抗)はほぼ同等の性能を有していることが確認された。

また、青森産技による物性評価では、比表面積は現行活性炭と同等でメソ孔(細孔)の容積は1.4倍大きいことが確認されており、構造上、比較的大きな細孔が多く分布していることが予測されており、エルナーは、細孔を通過する電解液中のイオン移動速度が現行活性炭より早くなることを期待している。

エルナーは、このユニークな物性を有するリンゴ剪定枝活性炭を原料として活用した電気化学素子の高機能化を目的に、青森産技と 青森産技と研究開発を行っていくことに合意した。

エルナーと青森県産業技術センターについて

エルナーは電子部品(コンデンサ・プリント回路)の製造・販売を手掛ける。青森県産業技術センターは、県内産業の振興と県経済の発展に寄与することを目的とした地方独立行政法人で、「工業」・「農林」・「水産」・「食品加工」の4部門13研究所を統合した研究機関。工業総合研究所は、同センターの工業部門に属する、電子情報技術、環境技術、新エネルギー技術等を中心とした工業系試験研究機関。

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