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2014年のエネルギー白書 電気料金の上昇分、教養・娯楽への支出が減少

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2014年のエネルギー白書 電気料金の上昇分、教養・娯楽への支出が減少

政府は14日、平成26年度のエネルギー白書を閣議決定した。この白書では、米国の「シェール革命」で大きく変化する世界のエネルギー安全保障環境の分析と、日本におけるエネルギーコスト上昇の状況および政府の対応について紹介している。

震災後の電気料金、家庭用は約25%、産業用は約40%上昇

日本では、東日本大震災以降、原子力発電所が停止し、火力発電所の稼働率上昇に伴う火力燃料費の増大などにより、電気料金は、家庭用が約25%、産業用が約40%上昇した。

エネルギー関連の消費者物価指数の上昇により、電気代等への家計における支出額が大きく増加し、教養娯楽への支出が減少するなど、家計の支出パターンにも影響があらわれていると指摘する。また電気代の負担は、年間収入が低いほど、世帯主の年齢が高いほど負担が大きいことも家計の支出状況から明らかになっている。

エネルギーコストの上昇に対し、家庭でも節電などの取組みが行われているが、電力については上昇幅の方が大きいため、節電を行っても電気代支出額の増加が止まらない状況であり、エネルギーコストは家計にも大きな負担となってきている。

また、産業界においても、ある調査では、さらなる電気料金の上昇は1円/kWh未満が限界という意見が約6割を占める状況に至っている。

これに対して、政府は、平成26年度補正予算において、エネルギーコスト高対策を中心に、エネルギー対策として3,601億円を計上し、省エネ対策の強化、燃料対策、地産地消型など再生可能エネルギーの推進等を実施している。

シェール革命後、米国のエネルギー自給率は増加

米国では、シェール革命後、安価な天然ガスの増産により、世界最大の天然ガス産出国となっており、2020年までに天然ガスの純輸出国になると予想されている。また、原油についても、生産の拡大を進めており、2013年10月には、1993年以降で初めて米国の原油生産量が原油の輸入量を上回った。

米国の「シェール革命」によって、世界のエネルギー需給構造が大きく変化している。

一方、日本では、東日本大震災およびその後の東京電力福島第一原子力発電所の事故によって、直近の一次エネルギー自給率、エネルギー源多様化の点数・評価指数が2000年代に比べ悪化。

主要国のエネルギー安全保障の定量評価指標を比べたとき、今回の分析対象国の中で、日本は点数は最低となっている。一方、米国は「シェール革命」による一次エネルギー自給率の増加等により評点をもっともあげている。

日本企業は、米国からのLNGについては、日本のLNG輸入量の2割に相当するLNGについての引取の契約を締結済み。2016年以降、順次、日本への供給が開始される予定。今後、北米からの天然ガスの輸入が増えれば、供給源の多角化を通じてエネルギー安全保障が強化されるとしている。

平成26年度エネルギー白書の概要

エネルギー白書(エネルギーに関する年次報告)は、エネルギー政策基本法(第11条)に基づき、政府がエネルギーに関して講じた施策の概況について、国会に提出する報告書である。

今年度の白書の概要は以下のとおり。

1.「シェール革命」と世界のエネルギー事情の変化

  1. 「シェール革命」時代の国際的なエネルギー動向の変化
  2. 主要国の「エネルギー安全保障」の変化
  3. 今後のエネルギー事情の変化

2.東日本大震災・東京電力福島第一原子力発電所事故への対応

  1. 東京電力福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置に向けた取組等

3.エネルギーコストへの対応

この他、例年同様、国内外のエネルギー動向およびエネルギー需給に関して講じた施策(2014年度)、東京電力福島第一原子力発電所事故への対応の概況についても記述している。

【参考】
経済産業省 - 「平成26年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書)」が閣議決定されました

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