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非常時、火事が起きてないなら防災用電力は別の事に使える? 新システム発売

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非常時、火事が起きてないなら防災用電力は別の事に使える? 新システム発売

日立製作所(東京都千代田区)と三井不動産(東京都中央区)は、停電時の非常用発電機の余剰電力(防災用電力)を企業などが入居する執務空間にまで供給可能にする電力供給自動制御システム「TRAMSBOARD(トラムスボード)」を共同企画し、日立の製品として販売開始した。

非常用発電機の電力には、保安用照明や保安用空調機の電力となる「保安用電力」とスプリンクラーや消火ポンプの電力となる「防災用電力」がある。火災を伴わない停電時には、スプリンクラーなどの防災用設備を稼働させる必要がないため、非常用発電機の発電力容量のうち約50%~60%が余剰電力として見込まれる。本システムはこの防災用電力に着目し、電力を有効利用するもの。

本システムは、監視制御装置と、電力幹線に設置する制御ユニット搭載の新設分電盤で構成され、監視制御装置が建物の停電発生状況、非常用発電機の稼動状況、火災発生状況などの各信号から「通常時」「停電時」「BCP(事業継続計画)対応時」などの運転モードを選定し、分電盤の制御ユニットへモード信号を送信する自動制御を行う。制御ユニットは受信したモード信号に応じて、限られた余剰電力を複数の分電盤へ等配分、あるいは防災対策室など必要なところへ効率的に分配する。

電力供給自動制御システムの構成(BCP対応時)

電力供給自動制御システムの構成(BCP対応時)

・非常用発電機の電力には制限があるため、監視制御装置で事前にBCP時の電力供給量を設定登録する。
・監視制御装置は、停電や火災などの状態を判断し、適したモード信号を自動的にTRAMSBOARD盤へ出力して制御する。
・火災を伴う停電の場合はTRAMSBOARD盤を遮断し、防災用電力への供給を最優先する。
※監視制御装置および分電盤へはUPS(無停電電源装置)等からの電力供給が必要となる。
※全館停電日は停電となる。※図の構成機器はイメージ。

専用の電力幹線の設置が不要で、商用電力で使われている電力幹線を利用できることから、従来の方式と比べて、既存建物の場合は約1/2の導入コストと工期でシステムを構築できる。本システムの導入により、火災を伴わない停電時には、非常用発電機の防災用電力を入居企業や入居店舗の専有部、防災対策室などに供給し、建物および企業のBCP対策を強化できる。

両社は、本システム導入に向けて複数物件で設備状況の調査を開始している。今後、オフィスビル、医療施設、公共施設向けに提供し、建物や企業のBCP対策の強化を支援することで、災害に強い街づくりに貢献したい考えだ。

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