> > 中小企業の海外展開支援 小水力発電や水質浄化、自転車リサイクルなど採択

中小企業の海外展開支援 小水力発電や水質浄化、自転車リサイクルなど採択

記事を保存

国際協力機構(JICA)は、海外における日本の中小企業の製品・技術などの普及・実施と案件化調査に関する事業に対して、それぞれ2014年から公募を行い、このたび普及・実施事業に14件、案件化調査事業に32件の事業を採択した。

普及・実証に関する事業

普及・実証事業は、優れた製品・技術等を有する中小企業からの提案について、開発途上国の課題解決への貢献、ビジネス展開の実現可能性の観点から、外部有識者等の審査委員によって審査・採択された。採択された提案については契約交渉を経て提案企業にJICAが調査事業を委託する。上限金額は1億円。

提案地域は東南アジア向けの提案が採択された案件の約8割を占め、対象分野については、農業分野への提案が4件、環境・エネルギー分野への提案が3件となり、全体の半数を占めた。具体的には、正和電工がベトナムで行う「バイオトイレ」と「新浄化システム」を活用した環境改善技術の普及・実証事業や、三立機械工業がインドで行う廃自動車リサイクルにおけるワイヤーハーネスの環境対応と銅資源の高度リサイクル普及・実証事業など。

今回の募集は、22都道府県に所在する企業より45件の提案が寄せられ、倍率は約3.2倍となった。関東圏に所在する企業の採択が全体の半数を占めているが、茨城県、滋賀県、愛媛県の企業からの提案が初採択となる等、応募は日本全国にも広がっている。

案件化調査事業

案件化調査とは、日本の中小企業の有する製品・技術のニーズを検証し、途上国における開発課題解決に向けた活用可能性(特に途上国政府による事業やODA事業における活用可能性)について検討するもの。案件化調査事業は、中小企業からの提案について、開発途上国の課題解決への貢献、ODA案件化の可能性、ビジネス展開計画の熟度等の観点から、外部有識者等の審査委員によって審査・採択された。採択された提案については契約交渉を経て、提案企業にJICAが調査を委託する。上限金額は5,000万円。

提案地域については、東南アジア・大洋州地域向けの提案への採択が約6割を占め、対象分野については、農業分野と環境・エネルギー分野での採択が合わせて約半数であった。具体的には、水機工業がインドネシアで行う「用水路対応型小水力発電システム導入による電力不足解消を目指す案件化調査」や、有限会社カワセツがフィジーで行う「汚濁水浄化処理装置の海外島嶼地域導入案件化調査」、銀座農園がタイで行う「日タイ連携による高付加価値果菜類の生産販売ビジネス構築を通じた農業技術・生産性向上の案件化調査」など。

今回の募集には、33都道府県に所在する法人より94件の提案が寄せられ、倍率は約3倍となった。関東圏に所在する企業の採択が全体の約3割を占めているが、北海道や沖縄等、日本全国からも応募があった。なお、今回の公示では地域経済活性化に貢献する提案に対し一部「地域活性化特別枠」を設けており、同枠については13件を採択した。

JICAは日本の中小企業等の製品・技術が途上国の開発に有効であることを実証するため、海外での適合・普及を図ることを目的とした「中小企業海外展開支援事業」を2012年度から実施してきた。今後も日本の中小企業が有する製品・技術を活用し、開発途上国の開発課題の解決と、これを通じた中小企業の海外展開支援を推進する方針だ。

【参考】
JICA - 2014年度補正予算 中小企業海外展開支援事業(普及・実証事業)
JICA - 2014年度補正予算/2015年度第1回中小企業海外展開支援事業(案件化調査)

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.