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2016年、「エネ合」予算に1260億円(2.7倍) 経産省、大幅増額リクエスト

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経済産業省は28日、2016度予算の概算要求を発表した。資源・エネルギー政策では、福島復興の加速、「長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)」の実現、「システム改革」の実行を掲げ、2015年度当初予算額の1,972億円増となる9,757億円を計上した。

省エネ対策を支援する補助金を強化

産業部門では、工場・事業場単位の省エネ対策として、省エネルギー法に基づくベンチマーク制度等と連携し、より高い水準の省エネの取組を重点的に支援する「エネルギー使用合理化等事業者支援補助金」として、15年度当初予算額の2.7倍となる1,260億円を要求する。

また、本補助金では、本年7月に策定した2020年度のエネルギーミックス(電源構成)における省エネ量の根拠となった産業・業務用の設備を対象に、「設備単位」の省エネ効果等で申請する簡素な制度を新たに創設し、省エネ効果が高いものの自力での投資が困難な設備の更新を重点的に支援する。

家庭・オフィスの省エネ対策では、住宅・ビルの革新的省エネルギー技術導入促進事業費補助金として、190億円(15年度当初予算額7.6億円)を計上し、ZEH/ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の導入を支援する。

運輸部門の省エネ対策では、燃料電池車電気自動車プラグインハイブリッド車クリーンディーゼル車の導入促進対策費補助金として、新たに150億円を計上した。

エネファームの導入や水素供給インフラの整備に補助金

水素社会の実現に向け、家庭用燃料電池(エネファーム)導入支援補助金として170億円、四大都市圏を中心とした水素供給インフラの整備を加速するため、民間事業者等の水素ステーション整備費用の補助等を行うための補助金として62億円を新たに計上した。

再エネを蓄電池を活用して最適制御 「仮想発電所」の実証実験を開始

また、新たなエネルギーサプライチェーン構築に向けた取組みとして、地産地消型の効率的なエネルギーシステムの構築や創・省・蓄エネ設備の最適制御による「仮想的な発電所」の実現等を行う。バーチャルパワープラント構築実証事業費補助金として、39.5億円を新たに計上した。本事業では、電力グリッド上に散在する再生可能エネルギー蓄電池等のエネルギー設備、ディマンドリスポンス等の需要側の取組みを統合的に制御し、あたかも一つの発電所(仮想発電所)のように機能させる実証事業を通じて、制御技術を確立し、再生可能エネルギーの更なる導入拡大を図る。

資源・エネルギー関係の概算要求のポイントの以下のとおり。


※( )内は2015年度当初予算。

省エネルギー:2,429億円(1,277億円)

 

産業、家庭・オフィス、運輸部門の省エネ対策:1,797億円(770億円)

  

産業部門:1,356億円(500億円)

  • 省エネ補助金(大幅に拡充/工場・事業場単位のみならず、「設備単位」の省エネ効果で申請する簡素な制度を創設)
  • 地域における省エネサポート体制の構築 等
  

家庭・オフィス、運輸部門:430億円(271億円)

  • 住宅・ビルにおける省エネ対策強化 ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)、既築住宅の省エネ改修 等
  • 次世代自動車(FCV、EV、CDV等)の普及支援 等

省エネ研究開発:632億円(507億円)

  • 企業連携による省エネ1号機実証の支援
  • 革新型蓄電池開発、自動走行実証、新素材開発
  • IoTによる効率的なデータ利活用の基盤となる端末(センサー)側でのデータ処理技術の開発 等

再生可能エネルギー:1,355億円+事項要求(1,307億円)

再エネのポテンシャル調査・開発支援、事業化に向けた実証の推進:818億(358億)

  • 地熱の地表調査、掘削調査支援の強化
  • 中小水力の流量調査
  • 大型水力発電におけるリプレース支援
  • 木質バイオマス発電・熱利用設備の導入支援
  • 福島沖での大型浮体式洋上風力の実証
  • 風力適地での送電網の整備・技術実証 等

再エネ研究開発:537億円(493億円)

  • 風力・太陽光の発電量予測の高精度化・制御技術の開発
  • 着床式・軽量型浮体式等の洋上風力発電の開発
  • 太陽光発電のコスト引下げ、リサイクル技術の開発 等

固定価格買取制度(FIT)の賦課金減免措置:事項要求(456億円)

化石エネルギー(資源確保と低炭素化の推進)

資源権益の獲得、国産資源開発:1,419億円(1,072億円)

  • 国内外における鉱物資源の確保(例:日本近海の海底熱水鉱床、海外のレアメタル)等

低炭素化を目指した研究開発:310億円(274億円)

  • 火力発電の高効率化技術開発
  • 二酸化炭素回収・貯留(CCS)技術の実用化 等

水素社会の実現(水素社会の実現)

家庭用燃料電池や燃料電池自動車の導入支援:232億円(新規)

※2015年度補正対応

  • 家庭用燃料電池(エネファーム)の導入支援
  • 燃料電池自動車(FCV)の導入支援
  • 水素ステーションの整備支援(四大都市圏を結ぶ幹線沿いや、潜在的な需要が高いにも係わらず整備が遅れている地域への対応、水素ステーションの整備に加え、ステーションを活用したFCVの需要創出経費の一部を支援)

強靱なエネルギーサプライチェーンの構築:2,127億円(1,829億円)

  • 製油所等の設備最適化・事業再編、災害・有事に対する危機対応力
  • 新たなエネルギーサプライチェーン構築への取組:地産地消型の効率的なエネルギーシステムの構築
  • 創・省・蓄エネ設備の最適制御による「仮想的な発電所」の実現 等

エネルギー産業の国際展開:1,658億円(1,332億円)

  • 資源権益の獲得、国産資源開発(再掲)
  • 海外エネルギー市場の獲得(先端エネルギー技術の諸外国での実証・普及促進/省エネ分野等での戦略的な国際標準化の推進/二国間クレジット制度の本格運用 等)

「原子力災害からの福島復興の加速に向けて」の着実な実施、原子力発電の安全基盤の構築、原子力立地地域への支援:2,002億円(1,851億円)

  • 「原子力災害からの福島復興の加速に向けて」の着実な実施
  • 廃炉・汚染水対策の着実な実施と原子力発電の安全基盤の構築
  • 電源立地地域対策交付金等、原子力立地地域への支援

【参考】
経済産業省 - 平成28年度経済産業政策の重点、概算要求・税制改正要望について

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