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「電気の使い方、省エネ行動を変えるコツ」 電中研の最新実証レポート公開

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「電気の使い方、省エネ行動を変えるコツ」 電中研の最新実証レポート公開

電力中央研究所は、千葉県船橋市の集合住宅に居住する500世帯を対象に、スマートメーターのデータを活用した節電・省エネ手法を検証した実証実験の成果をまとめたレポートを発表した。

この実証は、同研究所が野村不動産・ファミリーネットジャパンと共同で実施したもの。スマートメーターのデータを活用した節電・省エネ手法は、具体的には、(1)30分逓増型料金体系(30分使用料別に料金単価を設定)、(2)宅内モニタによるリアルタイム消費量表示等の見える化、(3)省エネアドバイスレポート、(4)省エネアラート、の4種類を検証した。

特に、「省エネアドバイスレポート」開発の際には、行動科学的知見に基づくデザインを積極的に取り入れるとともに、世帯別のスマートメータデータを読み込むことで自動的に世帯別レポートを生成するシステムを開発した。

自発的なピーク抑制や省エネを促すことができた

効果を検証した結果、30分逓増型料金・見える化・アドバイスレポートをすべて提供した世帯群での夏冬ピーク時間帯における節電効果は、最大1割程度であった。これは系統ピーク時間帯(夏季)と建物ピーク時間帯(冬季)の両方で確認された。また、夏冬ピーク時ほどではないものの、通年での省エネ効果も確認した。

このレポートでは、今回の実証における各種手法による節電効果は、料金主導の節電手法と比べて小さめの効果であるが、消費者の節電手法に対する受容性や満足度の高さを考慮すると、料金型の節電手法と比べて費用対効果が劣るわけではないことを示唆するものだと指摘する。

アンケート分析から、節電手法に対する受容性や満足度の高さも確認した。具体的には、実証2年間において約半数の世帯が宅内モニターをほぼ毎日閲覧しており、料金連動型の消費量表示やLEDランプ点滅機能が効果的であった様子が確認された。レポートは、特に実データを用いた情報(周囲比較、月消費量・電気代等)への参考度が高めであった。その結果、エアコンや食洗機に対する節電意識が高まり、電源を入れる時間や家事・炊事の時間をずらす節電行動が促されていたことを確認した。

節電・省エネに至るプロセス

節電・省エネに至るプロセス

レポート「スマートメータデータを活用した情報提供と行動変容-集合住宅におけるピーク抑制・省エネ実証事例」の概要は以下のとおり。

背景

スマートメータ(次世代電力量計)の本格導入により、消費量30分値データの有効活用法に対する、政府や電力業界の関心が高まっている。そのような中、節電手法について、料金を利用した手法の検討は先行しているが、情報提供による行動変容にも重点をおいた手法については、その効果を参照群との比較により検証した事例は少ない。

目的

スマートメータデータを用いて節電・省エネ行動を促す情報提供手法を提案・開発する。また、千葉県船橋市の高圧一括受電マンション居住者(約500世帯)を対象に実証研究を実施し、同手法による節電・省エネ効果や、意識・行動の変化の様子を検証する。

主な成果

(1)レポート生成システムの開発と実験計画

消費量データを用いた節電手法として、省エネアドバイスレポート自動生成システムを提案・開発した。これは消費量データを読み込み、行動変容を促す複数のレポートから各世帯に最適な1つのレポートを自動選択するシステムである。レポートには、行動科学的な情報デザイン(「あなた」「平均世帯」「省エネ世帯」の電力の使用量を比較する「周囲比較情報」など)を取り入れた。

節電・省エネ手法を検証するため、集合住宅(500世帯)でランダム化比較対照試験(RCT)を実施した。RCTとは、協力世帯をランダムに複数の群に分け、ある群にのみ節電手法を提供して、参照群と消費量等を比較する検証方法であり、バイアス(世帯属性や気象等の外的要因)のない検証を行える。本実証では、東電標準(従来型料金のみ適用)を参照群とし、RCTにより各種節電手法の効果を検証した。

(2)消費量・意識・行動データ分析による効果検証

2013年度夏季、2013年度冬季、2014年度夏季の効果を統計的かつ包括的に検証し、夏冬ピーク時間帯における節電効果が最大1割程度であり、統計的に有意であることを確認した。また、意識・行動に関するアンケート調査データについても統計分析を行い、情報提供手法に対する協力世帯の反応についても検証した。効果検証結果は前述のとおり。

【参考】
電力中央研究所 - 研究報告書 スマートメータデータを活用した情報提供と行動変容

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