> > 急増する薄型テレビ 三菱マテリアル、一足早くリサイクルシステムを実用化

急増する薄型テレビ 三菱マテリアル、一足早くリサイクルシステムを実用化

記事を保存
急増する薄型テレビ 三菱マテリアル、一足早くリサイクルシステムを実用化

三菱マテリアルは、今後大幅な増加が見込まれる薄型テレビのリサイクル需要に対応するため、薄型テレビ分解システムを自社開発し、同社グループで家電リサイクルを行う東日本リサイクルシステムズ(宮城県栗原市)に導入・実用化したと発表した。

同社グループは、現在年間約14万台(2014年度実績、国内シェア約17%)の薄型テレビをリサイクルしている。今後は現状シェア以上の処理を担っていくことを目指し、本分解システムにより、薄型テレビのリサイクル台数の増加を図っていく。

なお、本分解システムは、同社グループの他の家電リサイクル会社へも横展開を図るほか、関連業界への販売も視野に入れている。

2020年には年間約700万台のリサイクル需要と推定

2000年代から市場が拡大してきた薄型テレビは、2009年4月に家電リサイクル法の対象品目として追加された。国内におけるリサイクルの合計台数は年間約83万台(2014年度実績)となっているが、2020年にはこの8倍以上となる年間約700万台のリサイクル需要が発生すると同社は推定している。

薄型テレビ分解システムの特徴

分解システムは、さまざまな製品の生産工程で導入されているコンベヤートラッキング技術(コンベヤー上の製品を検知し、コンベヤーを止めることなくロボットが追跡して作業する技術)を薄型テレビの分解工程へと適用したもので、自動化・高速化とともに作業負荷の低減を実現した。また、分解工程は夜間に無人で自動運転を行なうことも可能となった。

時間あたり40台以上を分解処理

具体的には、コンベヤーで薄型テレビを連続搬送しながら、カメラでテレビの背面カバーやプリント基板のねじを検知、複数台のロボットが追跡してねじを取り外す。ねじの検知と取り外しの処理を同時並行的に行なうことで、薄型テレビの大きさにかかわらず、ねじ1本あたりの取り外し所要時間を2秒以下とする高速化に成功している。

また、検知の精度については、背面カバーのねじで80%以上、プリント基板のねじで90%以上の確率を実現していることに加え、4軸水平多関節ロボットを駆使することなどによって、ねじの取り外しについても90%以上のこれまでになく高い成功確率を達成した。現在は32型の薄型テレビを時間あたり40台以上の分解処理ができることが確認されているが、薄型テレビの大きさはもちろんメーカーや年式、ねじの色等を問わず、高速かつ高確率で処理することができる。

さまざまな家電製品のリサイクルに対応

55インチ相当の大型サイズのテレビまで対応済みだが、コンベヤー、カメラおよびロボットを中心としたフレキシビリティに富んだ機器構成であり、サイズや処理量に応じて柔軟に設備改変が可能であるため、薄型テレビ以外のさまざまな家電製品への適用も期待できる。


東日本リサイクルシステムズは1999年7月の設立。資本金は2億8,000万円。出資比率は三菱マテリアルが78.6%、家電メーカー5社が17.9%、東日本リサイクルシステムズが3.6%。

三菱マテリアルは、中期経営計画「Materials Premium 2016」における基本戦略の一つとして「循環型ビジネスモデルの追求」を掲げている。薄型テレビ分解システムについては、他の家電製品リサイクルへの技術の水平展開を図るなど、再資源化プロセス開発を通じて循環型ビジネスモデルの構築に取り組んでいく考えだ。

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.