> > 東京都のキャップ&トレード制度、第1期の5年間で1400万トン削減

東京都のキャップ&トレード制度、第1期の5年間で1400万トン削減

記事を保存

東京都は、環境確保条例に基づき、2010年度に開始した大規模事業所に対する「温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度(キャップ&トレード制度)」の第一計画期間の削減実績として、基準年度比で5年間で約1,400万トンの排出削減を達成したと発表した。

このキャップ&トレード制度では、対象となる都内の約1,300の大規模事業所は、前年度の温室効果ガス排出量実績や義務履行のための削減計画を毎年度提出・公表することになっている。今回、第一計画期間の最終年度である2014年度の削減実績(2015年度提出)を集計した。

都は、震災後も継続して省エネ対策に取り組み、CO2排出量の大幅削減を実現したと成果を報告。今年度から開始している第二計画期間においても、引き続き対象事業所におけるCO2削減を促進していくとしている。

主な報告の内容

対象事業所の総床面積が増加する中でも25%削減を達成(2014年度実績・基準年度比)

  • 5年間で約1400万トンの排出削減
  • 約130万世帯のCO2排出量(5年分)に相当 (都内世帯総数の2割に相当)
  • 約7割の事業所で前年度を上回る削減
  • 全国の削減に比べ高い削減レベルを維持
  • 総床面積は前年度比1%増、基準年度比4%増
図1 対象事業所の総CO2排出量の推移

図1 対象事業所の総CO2排出量の推移

第一計画期間は9割の事業所が自らの省エネ対策により義務達成の見込み

  • 7割以上の多くの事業所が第2計画期間の削減義務率(※1)以上の削減
  • 多くの事業所で照明・空調の省エネ対策を実施

制度開始後、エネルギー使用量の大きい照明と空調設備の省エネ対策が多くの事業所で取り組まれた。震災直後の2011年度には対策を実施した事業所割合が大きく上昇し、その後も増加している。

図2

図2 2014年度実績による削減義務達成割合
内円(第一期)、外円(第二期)

※1 削減義務率:第一期(2010~2014年度)は、オフィスビルなど業務系(区分I)は基準排出量比8%、工場など産業系(区分II)は6%、第二期(2015~2019年度)は、区分Iは17%、区分IIは15%

※2 2014度の削減率が第二期の削減義務率以上の事業所割合

対象事業所では、第二計画期間においても更なる省エネ対策を計画

これらの対策によりCO2削減量が増大する。省エネ対策では特にLED照明が普及する見込み。計画書に記載された削減対策は、「高効率照明および省エネ制御の導入」が1,208件(うち、LEDは954件)で最も多く、続いて「高効率熱源機器の導入」(317件)、「高効率空調用ポンプ及び省エネ制御の導入」(308件)となっている。


東京都「総量削減義務と排出量取引制度(キャップ&トレード制度)」とは

本制度は、大規模事業所(前年度の燃料、熱、電気の使用量が、原油換算で年間1,500kL以上の事業所)にCO2排出量の削減義務を課すもの。オフィスビル等も対象とする世界初の都市型キャップ・アンド・トレード制度である。

大規模事業所を対象とした温室効果ガスの排出量削減対策レベルの底上げと、都内のCO2排出総量の削減を実現するため、2008年7月、環境確保条例を改正し、導入された。削減義務は2010年4月から開始。排出量の基準となるのは2002年~07年度の連続3年間の平均排出量。第一期は2010~2014年度、第二期は2015~2019年度。削減義務率は(※1)のとおり。

排出量取引制度では、大規模事業所間の取引に加え、都内中小クレジット、再エネクレジット、都外クレジットを活用できる。

【参考】
東京都 - 【キャップ&トレード制度 第一計画期間の削減実績報告】5年間で約1400万トンの排出削減(基準年度比)

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.