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小水力発電の手続きを簡素化する方法など紹介 国交省が手引書を改定

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小水力発電の手続きを簡素化する方法など紹介 国交省が手引書を改定

国土交通省の有識者検討会は、資源としての河川利用の促進に向けた「課題の整理と進めるべき方策」として、小水力発電事業の各種事例を広く周知することなどを盛り込んだ報告書を取りまとめた。

これを踏まえて、同省では、「小水力発電設置のための手引き」を改定し、未掲載であった慣行水利権を利用した従属発電の実施事例などを追加掲載した。

小水力発電の普及拡大に関する議論の取りまとめ内容の概要等は下記のとおり。

河川を利用した再生可能エネルギー(小水力発電)の普及拡大

  • 地域の課題解決に資するなど、公共性の高い事業にインセンティブを付与する仕組み作りが可能であるか検討する。
  • 各種事例の周知や事業者にとって必要な情報を適時適切に行い、小水力発電の事業化への機運を釀成する。
  • 小水力発電事業への潜在的な参入事業者に向けた説明会の開催などを行い、事業に関する理解、知識の向上に努める。
  • 行政側の職員に対して先行事例の共有や研修等を行うことにより、小水力発電事業の円滑な支援等を進める。
  • 公募やPPP/PFIの活用など、既存施設を活用した小水力発電事業における民間事業者の更なる参入を検討する。
  • 農業など水利使用に係わる部局と適切な連携を図り、慣行水利権の認知を高めて届出促進や実態把握に努める。

「小水力発電設置のための手引き」の改定(Ver.3)について

未掲載であった慣行水利権を利用した従属発電の実施事例などを追加掲載した。具体的には農業用水路を利用した事例を5件、農業用水路を利用したもの以外の事例を2件、上水道等の水路に発電施設を設置した例を1件追加した。

追加された例は、既存の農業用水路の落差を利用した宮野用水支線マイクロ水力発電所(最大出力1kW)は、慣行水利権の届出がなされているかんがい用水の範囲内で発電を行う従属発電の事例。慣行水利権の届出内容により、その範囲内の従属発電であることを確認した。発電のために新たに河川から取水するものではなく、従属発電のため、申請時に添付する書類が簡素化された。

流水の占用許可制度とは

流水の占用とは、発電などのある特定目的のために、公共の河川の流水を排他的・継続的に使用する行為をいう。河川法に基づき、流水の占用を行う場合には河川管理者の許可を受ける必要がある。許可を受けた者は、許可の範囲内で流水を使用する権利が付与され、この権利を「水利権」という。

河川法に基づき、流水の占用の許可を得た流水等を利用して発電を行う形態をいわゆる「従属発電」という。

「慣行水利権」は、流水の占用の許可を受けたとみなされる権利をいう。慣行水利権により流水を占用している者は、河川管理者に対して必要な事項を届け出なければならない。

解放されゆく小水力発電ビジネス

近年、資源としての河川利用がこれまで以上に重要となってきていることから、河川をより有効に活用するため、「資源としての河川利用の高度化に関する検討会」(座長:小幡純子上智大学法科大学院教授)を設置し、「河川を利用した再生可能エネルギー(小水力発電)の普及拡大」および「魅力ある水辺空間の創出の推進」に向けた課題、方策等について、2014年12月から2016年2月まで計6回にわたり議論を行ってきた。今回はその内容を取りまとめた。

進めるべき方向性・方策としては、小水力発電事業の各種事例の周知とともに、民間企業等の河川敷地の占用許可期間を公的主体と同程度にまで延長することなどを提言している。これを受けて、国土交通省では、各種事例の周知に努めていくとともに、民間企業等の占用許可期間を3年から10年へ延長することについてパブリックコメントを実施する。

【参考】
国土交通省 - 資源としての河川利用の促進に向けた「課題の整理と進めるべき方策」について

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