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来春制度化する「ネガワット取引」によるインバランスの調整 経産省で議論

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経済産業省は24日に開催した電力基本政策小委員会(第6回)で、節電した電力量(ネガワット)の取引における形態や送配電事業者からネガワット事業者への情報提供のあり方、需給調整契約のあり方について議論した。

ネガワットは、小売電気事業者の供給力や送配電事業者の調整力などとして活用されることが期待されている。政府は同日、改正電気事業法(第3弾)について、ネガワットの取引に対するインバランス供給(※)を制度化する規定の施行期日を2017年4月1日と定める等の政令を閣議決定している。

※インバランス供給:事前に計画した供給(需要)量の計画値と実績値の差分を一般送配電事業者が調整すること

前回の本小委員会では、ネガワットの導入促進に向けて、小売電気事業者の供給力として活用されるネガワットに対し、一般送配電事業者が電力量調整供給(インバランス供給)を行うための各種ルールについて検討を行った。その中で、インバランス供給の対象となるネガワット取引量の範囲について、制度開始後しばらくは、下限値を100kWとしつつ、1需要家当たりの需要抑制の最小単位を1kWとする案等が示されている。

今回の議論について、経産省が公開した資料の概要は以下のとおり。

ネガワット取引の形態(取引所取引の活用可能性)

ネガワットが相対で取引されるのみならず、取引所で取引されることとなれば、取引の可能性が拡大し、その導入が促進されることとなる。同時に、約定価格の押下げ効果や約定量の上昇効果など、取引所取引の活性化にも寄与することが期待される。このため、発電された電気と同様にネガワットも取引所で取引されるよう、日本卸電力取引所の取引会員資格等の各種ルールを見直す案が示された。

一般送配電事業者からネガワット事業者への情報提供

ネガワット事業者が需要家の需要抑制量を適切に評価・測定するためには、対象の需要家の電力使用量を適時的確に把握することが必要不可欠である。その具体的方法として、エネルギーの使用状況をリアルタイムに把握できるエネルギー管理システム(EMS)の導入が想定される一方、多様なネガワット取引を可能とする観点から、EMSを導入せず、スマートメーターのみによる30分単位の需要量把握も認めることが望ましいとした。

このため、希望するネガワット事業者に対しては、個人情報保護のための一定の規律に服することを条件に、小売電気事業者と同様、需要抑制対象となる需要家の電力使用量を随時提供することとしてはどうか。

需給調整契約の位置付けについて

今後、随時調整契約が送配電・小売の各部門に引き継がれた場合、小売部門は同時同量達成のための供給力、送配電部門は需給逼迫時の調整力として、同契約を活用していくこととなる。

過去の審議会において、各部門が引き継ぐ契約に係る運用についても考え方が示されたところであるが、これまでは需給調整の最終手段と見なされていた同契約のうち、小売部門に引き継がれるものを今後どのように位置付けるか、より具体的に議論・整理する必要があると指摘する。議論の場については、他の審議会を活用する等、別途検討が必要だとしている。

電気事業法におけるネガワット取引の位置付け

昨年の改正電気事業法(第3弾)により、需要抑制量(ネガワット量)についても、発電した電力量と同様に、一般送配電事業者が行う電力量調整供給(インバランス供給)の対象と位置付けられた。これにより、小売電気事業者等は、ネガワット取引を通じた供給について、一般送配電事業者による調整を受けられることとなった。

【参考】
経済産業省 - 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力基本政策小委員会(第6回)‐配布資料

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