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送電端効率62%でギネス世界記録達成 仏コンバインド・サイクル火力発電所

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送電端効率62%でギネス世界記録達成 仏コンバインド・サイクル火力発電所

米ゼネラル・エレクトリック(GE)と仏電力会社のフランス電力(EDF)は、フランスのブシャンにおいて、GE製HAガスタービンを用いた初のコンバインド・サイクル発電所が稼働を開始したと発表した。

また、GEはこのブシャン火力発電所では送電端効率62.22%を達成し、世界最高効率のコンバインド・サイクル発電所であることがギネス世界記録として認定されたことも発表した。GEとEDFは、本発電所の稼働について、新たな時代の発電技術とデジタル技術の融合のはじまりと説明している。

再エネのさらなる利用にも貢献

このコンバインド・サイクル発電所では、前例のないレベルの燃焼効率を達成したことに加え、30分以内にプラント定格出力に到達するという、これまで以上の優れたフレキシビリティを提供する。この能力によって、電力会社は系統のデマンドにおける変動に素早く対応し、系統に再生可能エネルギーの電力を接続し、さらに天候変化にも素早く適応することが可能となり、再生可能エネルギーのさらなる利用への道筋をつけることとなる。こうした特長は、195の国・地域が温室効果ガスを削減し、よりクリーンな発電に重きを置くことを約束した「第21回 国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)」での合意事項をサポートするものである。

ブシャン火力発電所は、これまでは十分に活用できなかった機器の能力を最大限利用することで、最高レベルの効率達成に貢献したGEのデジタル・パワー・プラント能力を示す重要な施設である。デジタル制御システムを含むこの能力は、リアルタイムにデータを活用し、安定的かつ効率的なオペレーションという、発電所にとってさらなるアウトカム(成果)を導き出し、より高い信頼性と最適化に向けた価値ある予測のための知見(インサイト)を提供する。

ブシャン火力発電所はおよそ68万世帯が必要とする電力に匹敵する、60.5万kWの発電を行う。またHAガスタービンのコンプレッサーはわずか10秒間で、米タイヤメーカーのグッドイヤーの大型飛行船を膨らませるほどの空気を吹き込み、9HA.01ガスタービンのブレード(羽根)の先端は音速の1.5倍、時速1,200マイル(時速1,931キロメートル)で回転する。


コンバインド・サイクル発電とは

コンバインド・サイクル発電は、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせ高効率化を実現した発電方式である。まずガスタービンがガスを燃焼させてエネルギーを作り、そのエネルギーで発電機を回す。次に排熱回収ボイラーが、通常では排気管から逃げてしまう排熱を回収して作る蒸気を使って蒸気タービンによる発電を行う。

中部電力もHAガスタービンを採用

今回導入されたGE製大型ガスタービンには、工場の従業員たちが名づけた「ハリエット(HA)」というニックネームがつけらている。「HA」には、米国や一部のアジア諸国など60Hz交流を利用する地域用の「7HA」、50Hzの地域のための「9HA」の2タイプがある。

GEのレポートによると、この「コンバインド・サイクル」方式は、米国だけでなく日本を含む世界中の発電所に拡大している。日本でも中部電力の西名古屋火力発電所でリフレッシュ工事計画が進められており、7HAとしては世界で初めて2017年9月から運転を開始予定。この西名古屋火力発電所では、世界トップクラスとなる熱効率62%(低位発熱量)を目指している。

【参考】
GE Reports Japan - 世界最高効率ガスタービン「HA」 日本の電力コスト削減への貢献目指す
電気事業連合会 - コンバインドサイクル発電
GE.com - GE、発電施設における最高効率のギネス世界記録を達成

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