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最終更新:2026年10月26日

コンバインドサイクル発電

環境ビジネス編集部
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コンバインドサイクル発電とは、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた発電方式のこと。

ガスタービンから排出される高温の排熱を回収して蒸気を生成し、蒸気タービンも駆動させて二重に発電を行うことで、従来の単独タービン方式に比べて大幅に高い熱効率を実現する。

コンバインドサイクル発電の仕組みと熱効率水準

コンバインドサイクル発電は、主に天然ガス(LNG)を燃料として用いられ、一般に「ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)」とも呼ばれる。一次側で燃焼ガスによりガスタービンを高速回転させて発電機を回し、その排ガスから排熱回収ボイラ(HRSG)を通じて蒸気を取り出し、二次側の蒸気タービンでさらに発電を行う。

この熱回収構造によって排熱ロスを極小化できるため、省エネルギー性能が極めて高い。最新鋭の1,650℃〜1,700℃級ガスタービンを採用したGTCCプラントでは、発電効率(低位発熱量基準:LHV)で64%以上を達成しており、火力発電技術の中で世界トップレベルの効率を誇る。

法令・政策における位置づけと制度的要件

エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律(省エネ法)では、火力発電に係る判断基準として新設LNG火力の発電効率基準(BAT水準)に「高位発熱量(HHV)基準で50.5%以上」が定められており、実質的にGTCCの導入が基本要件となっている。また、発電事業者を評価するベンチマーク制度においても高効率設備の保有と適切な運用が求められる。

さらに、2023年度に創設された「長期脱炭素電源オークション」においては、電力供給力の確保を目的としてLNG専焼火力の新設や既設老朽火力の建て替え(リプレース)も応札対象となった。ただし、単なる化石燃料火力の新設支援にとどまらず、2050年カーボンニュートラルに向けた脱炭素化(水素専焼化やCCSの導入)の実現、および脱炭素化ロードマップの策定・公表・遵守が必須要件として義務付けられている。

再エネ主力化に伴う調整力と水素対応への移行

太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、コンバインドサイクル発電には従来のベースロード電源としての役割に加え、天候による発電量変動を補う「調整力」としての機能が強く求められている。昼間の余剰電力発生や夕方の急激な需要増加(ダックカーブ現象)に対応するため、起動時間を大幅に短縮するファストスタート機能や急速な負荷追従運転能力の高度化が進んでいる。

また、中長期的な脱炭素化に向け、天然ガスに水素を混焼(体積比30%〜50%程度)させる実証や将来の専焼化を見据えた技術開発が進展している。新設プラントにおいては、将来の水素転換を前提とした設備設計(Hydrogen-Ready GTCC)を事前に織り込む動きが一般的になりつつある。国内の実機導入事例としては、株式会社コベルコパワー真岡の真岡発電所(出力124.8万kW)が国内初の内陸型GTCCとして1号機(2019年10月)および2号機(2020年3月)の営業運転を開始している。

事業導入における実務上の留意点

コンバインドサイクル発電事業における投資回収は、日本卸電力取引所(JEPX)を介した卸電力市場での売電収入だけでなく、容量市場、長期脱炭素電源オークション、需給調整市場などの各種電力市場を多層的に活用した採算性の検証が不可欠である。

加えて、GX-ETS(排出量取引制度)などのカーボンプライシングの本格導入に伴い、高効率なGTCCであってもLNG燃焼時の残余排出量に応じた排出枠コストが発生するリスクがある。将来的な水素・アンモニアへの燃料転換やCCS導入のコストとスケジュールを事業計画に反映させることが重要となる。

参考

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環境ビジネス編集部

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環境ビジネスは、温暖化防止のための世界で初めての国際協定である京都議定書が1997年に採択されたことを受けて、その翌年創刊しました。当時、『21世紀は、環境の世紀』といわれ、私たちは、新たな時代の到来はもちろんのこと、新たな産業の息吹を感じ、環境に関するビジネスに役立つメディアを出版することになりました。ウェブマガジン「環境ビジネスオンライン」では、環境業界の注目ニュース・最新トレンド・政策・企業情報解説記事など、実務に役立つ情報・サービスを提供しており、多くの実務層の方々にご参照いただいています。

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