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小笠原諸島近辺のレアアース堆積物、酸化物量ベースで77万t以上あることが判明

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経済産業省と石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、6日、小笠原諸島の南鳥島で3年間実施した、レアアースの賦存量などの調査による調査結果を公表した。

同事業は、「海洋基本計画」および「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」に基づき、2013年度から3年間にわたり、南鳥島の排他的経済水域に賦存するレアアース堆積物の賦存状況の調査や、基礎的な採泥技術の検討などを実施したもの。

工業製品などに不可欠な貴金属資源を、海外からの供給に依存している日本は、周辺海域に賦存する海洋鉱物資源が、将来の新たな供給源となることが期待されている。

調査結果の概要は下記のとおり。

レアアース、酸化物量ベースで77万トン

南鳥島周辺の排他的経済水域(EEZ)において、2013年から2015年の3年間で計70本の試料採取により、レアアース濃集域を特定し、この海域の中に高濃度分布域を発見した。

音響調査による現時点での算定可能な資源量は、レアアース酸化物量ベースで77万トンと算定された。また、高品位の層の連続性について品位分析と音響データ解析の関係を分析したところ、音響データで判明した層と、レアアース品位の高い層との関連性は解明できなかった。

今後レアアースが高いままなら、投資する意味はある

基礎的な生産技術の調査結果を踏まえ、揚泥量3,500トン/日の生産システムを検討した。これをもとに、コストを試算し、経済性を概略的に評価したところ、20年間の総投資額を約2,622億円、償却費を年間約128億円、売上げを過去10年間の平均価格では約237億円、過去10年間の年間平均最高価格では796億円と算定した。

この結果、高品位の海域で、採泥・揚泥し、品位を高めるための技術開発を行い、かつレアアースの価格が過去最高の水準で20年間維持される場合には、経済性を見いだせることがわかった。


レアアースは、2011年の価格高騰と供給の途絶リスクの経験を踏まえ、「海外資源の確保」「代替材料開発」「リサイクル」などの取り組みと、近年の価格低迷により、供給リスクは低減している。ただし、市場規模の小ささにより、価格乱高下の可能性は高く、開発リスクの高い資源だ。将来の開発可能性を見極めるためには、国内外の技術開発動向等を注視しつつ、更なる調査研究を進める必要がある。

【参考】
経済産業省 - レアアース堆積物の資源ポテンシャル評価報告書

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