> > 光があたると空気浄化などの機能を持つ「光触媒材料」、JIS規格が改定

光があたると空気浄化などの機能を持つ「光触媒材料」、JIS規格が改定

記事を保存
光があたると空気浄化などの機能を持つ「光触媒材料」、JIS規格が改定

可視光応答型光触媒が実用化されれば、生活のあらゆる面での活用が期待できる

経済産業省は20日、光を当てることにより空気の汚れを除去するなどの機能を持つ環境浄化材料として知られる、「光触媒材料」の空気浄化性能に関する日本工業規格(JIS規格)を改正したと発表した。

今回の改定では、環境浄化向け光触媒材料のさらなる普及と性能評価における利便性向上のために、段階的に制定されてきた空気浄化性能の試験方法などについて見直し、国際規格との整合を図った。

光触媒分解メカニズム

光触媒分解メカニズム

光触媒は太陽光や室内光などの光があたることにより、表面に強力な酸化力が発生し、環境中の汚染物質や微生物を分解する作用を発揮する物質である。大気浄化・消臭・浄水・除菌・抗ウィルスなどの機能を持ち、建築材料を始めとして種々の材料表面に用いられ、用途が拡大している。酸化チタンなどいろいろな光触媒を示す材料がある。

ニセモノを防げ!

日本発祥の光触媒技術は、国際的な広がりをみせる一方で、十分に効果のない製品、いわゆる「まがいもの」が市場に流通し、光触媒自体の信頼性を損なうことが起きてきた。そこで、性能を正しく評価するためにJISが制定された。

光触媒材料の空気浄化性能の試験方法は、2004年に最初のJISが制定されて以来、対象となるガスの多様化を経て、蛍光灯などの室内光でも機能を示す「可視光応答形光触媒」への対応等により合計10件のJISを制定してきた。しかし、この間の多様化や技術の向上等により、規格で使用されている用語や試験条件の変化もあり、利用者の混乱の原因となっていた。

このため、光触媒材料の空気浄化性能試験方法5件(窒素酸化物、アセトアルデヒド、トルエン、ホルムアルデヒド、チルメルカプタンの除去方法)について、利用者の使いやすさに主眼を置いた見直しを図った。

また、今回の改正では、国際規格(日本提案のISO規格)と整合させたことにより、海外ユーザー向けに適用できるため、利便性が大幅に向上する。

JIS規格改正のポイント

1. 規格群における重複項目の整理、国際規格との整合

利用者の利便を重視して、JIS R 1701―1~5で重複する項目をJIS R 1701―1に整理・集約した。また、対応するISO規格との整合を図り、合わせて用語等も見直した。

2. 試験片の取扱い方法などを統一

他の試験条件と比べ必要以上に厳しく設定されていた試験片の寸法許容差を見直した。また、紫外線照射による有機物除去(24時間未満)と水洗からなる前処理条件を統一した。

3. ガス流量測定用ガスの変更

ガス流量測定では水蒸気の体積を排除する乾きガス基準を採用していたが、大気計測で一般的に用いられている湿りガス基準に変更した。


日本工業規格(JIS:Japanese Industrial Standards)とは、鉱工業品の品質の改善、性能・安全性の向上、生産効率の増進等のため、工業標準化法に基づき制定される日本の国家規格である。

JIS規格は、製品の種類・寸法や品質・性能、安全性、それらを確認する試験方法や、要求される規格値などを定めており、生産者、使用者・消費者が安心して品質が良い製品を入手できるようにするために用いられている。

経済産業省では、技術の進歩や、安全性向上等必要に応じて、JIS規格を制定・改正している。今回は、5件の制定・7件の改正を行った。中でも、光触媒材料の空気浄化性能に関するJIS改正は特に重要だとしている。

【参考】
経済産業省 - 日本工業規格(JIS規格)を制定・改正しました(平成28年7月分)
NEDO - 室内でも使える可視光応答型光触媒を開発 衛生的で快適な生活空間を提供

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.