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ゴミ焼却発電プラント向け、酸性ガスを高効率除去できるシステム

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ゴミ焼却発電プラント向け、酸性ガスを高効率除去できるシステム

集塵灰再循環システムのフロー図

日立造船は19日、ごみ焼却発電プラントの排ガスに含まれる酸性ガスを効率的に除去し、コスト削減や環境負荷低減を実現する「集塵灰再循環システム」を開発したと発表した。

このシステムは、濾過式集塵器と集塵灰再循環装置で構成される。濾過式集塵器で捕集した集塵灰を、集塵灰再循環装置で再び濾過式集塵器に供給し、集塵灰に含まれる未反応の消石灰を再利用して酸性ガスの除去効率を向上する。これにより消石灰使用量の削減や集塵灰の埋め立て処分量低減等を図る。

新設プラントだけでなく、消石灰を使用している既設プラントの濾過式集塵器に集塵灰再循環装置を追加することも可能だ。

酸性ガスを除去する2つの方式

ごみ焼却発電プラントでは、ごみの燃焼に伴い塩化水素や硫黄酸化物の酸性ガスが発生する。酸性ガスの除去には、濾過式集塵器に消石灰等のアルカリ薬剤を吹き込む「乾式処理方式」、湿式洗煙塔で酸性ガスを水とアルカリ水溶液に吸収させて除去する「湿式処理方式」が採用されている。

大半のプラントで採用されている乾式処理方式は、酸性ガスを確実に除去するため余剰な消石灰を吹き込む必要があった。未反応の消石灰は、濾過式集塵器で消石灰と酸性ガスが反応した生成物、焼却炉から発生する灰とともに捕集され、集塵灰としてセメント原料などの資源化、あるいは飛灰処理設備を経て埋め立て処分されている。

清掃センターで行った実証実験で認められた効果

桐生市清掃センターでの消石灰削減率の例

桐生市清掃センターでの消石灰削減率の例

同社が開発した集塵灰再循環システムについて、2015年8月から桐生市清掃センターで実証実験を行ったところ、次の効果が認められている。

  1. 消石灰使用量を従来比で2~4割削減することによるランニングコストの低減
  2. 集塵灰の埋め立て処分量低減による環境負荷の低減
  3. 従来は湿式処理方式で対応していた厳しい酸性ガス規制値10ppmへの適応によるイニシャルコストの低減

同社によると、集塵灰再循環システムは湿式処理方式の湿式洗煙塔が不要になるだけでなく、付属設備である排水処理設備や再加熱器が不要といった特長があり、環境負荷が低い。

このシステムは、同社が有する高性能排ガス処理システム「RSorp®」(反応塔と組み合わせた集塵灰再循環システム、重曹を利用した乾式集塵灰再循環システムの製品群)として、全国の新設および既設のごみ焼却発電プラントにおける排ガス処理設備の高度化へのソリューションとして提供される予定。

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