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経産省が新委員会を設置 電力自由化と同時に防災やCO2削減も実現するには?

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経済産業省は、電力小売りの全面自由化において、事業者間の競争加速化の方策とともに、競争の中でも防災やCO2削減に向けた発電投資等の公益的課題への対応を促す仕組みを具体化するため、新たな有識者会議「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」を設置する。

この小委員会は、9月27日に検討を開始し、年内の中間取りまとめを目指す。同省は、この提言内容を受けて必要な制度措置を行う。

自由化しても防災やCO2削減を

電力システム改革は、広域的な送電線運用の拡大、小売りの全面自由化、法的分離による送配電部門の中立性の一層の確保、の3つを柱に3段階で進められている。

第2段階の小売りの全面自由化が本年4月から始まり、既存の電力会社同士の競争や多様な産業からの新規参入の拡大など、一定の効果が見え始めている。他方で新たな課題が浮き彫りになってきた。

具体的には、(1)さらなる競争活性化の視点から、例えば、新規参入者が既存電力会社の保有するベースロード電源へのアクセスが容易になるよう、いかに卸電力市場の厚みを増していくべきか、といった課題や、(2)自由化の下でも、事業者が安全向上や連携して防災に取り組むことを促し、廃炉への備えや事故収束への備えを確保し、CO2削減に向けた発電投資を促し、さらには再エネ拡大に不可欠な火力発電調整能力や送電投資を効果的に確保する方策などをどう具体化するか、といった自由化の下での公益的課題だ。

競争加速化の方策とともに、自由化の下でも公益的課題への対応を促す仕組みを整備し、これにより電力システム改革を貫徹する。経済産業省は、こうした問題意識に立ち、その政策を総合的かつ一体的に検討する場として、総合資源エネルギー調査会に「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」を設置し、審議を依頼することとした。委員の名簿は下記のとおり。

委員名簿

※五十音順、◎は小委員長、○は小委員長代理

  • 秋池玲子氏 ボストンコンサルティンググループ シニア・パートナー&マネージング・ディレクター
  • 秋元圭吾氏 公益財団法人地球環境産業技術研究機構 システム研究グループ グループリーダー
  • 安念潤司氏 中央大学法科大学院 教授
  • 石村和彦氏 旭硝子代表取締役会長
  • 伊藤麻美氏 日本電鍍工業代表取締役
  • 大石美奈子氏 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 代表理事
  • 大橋弘氏 東京大学大学院経済学研究科 教授
  • 大山力氏 横浜国立大学大学院工学研究院知的構造の創生部門 教授
  • 崎田裕子氏 ジャーナリスト・環境カウンセラー
  • 松村敏弘氏 東京大学社会科学研究所 教授
  • 圓尾雅則氏 SMBC日興證券マネージングディレクター
  • ◎山内弘隆氏 一橋大学大学院商学研究科 教授
  • 山口彰氏 東京大学大学院工学系研究科 教授
  • ○横山明彦氏 東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授

電力システムの改革について

戦後60年余り続いた日本の電気事業制度は、東日本大震災やその後の電力需給のひっ迫を契機に、広域融通の限界や料金水準の高騰といった課題が浮き彫りとなった。これらの課題を克服し、電力やガス、あるいは供給区域といった市場の垣根を越えた競争が可能となるエネルギー市場を形成するため、アベノミクスの規制改革の重点として、電力システムの改革を実行するための電気事業法等の抜本改正が2013年から3段階にわたって実行されてきた。これらに基づき、2015年には広域的運営推進機関を設立、2016年には電気の小売の全面自由化を開始、そして2020年には送配電部門の法的分離を行うこととしている。

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