東芝は、災害の恐れがある自然環境や、老朽化の進む建物、橋梁やトンネルなどを監視するシステムとして、少ないメンテナンスコストで高信頼なデータ収集を実現する無線通信技術を開発したと発表した。
この「省電力無線マルチホップネットワーク技術」は、920MHz帯を用いた無線ネットワーク方式で、広範囲に設置したセンサーのデータを無線中継により99.999%以上の割合で収集でき、10年以上にわたる電池駆動を可能とした。
技術のポイントとして、自律的なメッシュネットワークの形成と低消費電力化をあげる。特別な設定をしなくても、各無線センサーが周囲の状況を自律的に確認し、通信タイミングの調整や、通信経路を形成することで、様々な環境に自動的に適応し、バケツリレー方式で、広範囲な情報を確実に収集できるようにした。また、通信の状況に合わせて不要な待機電力を最小化することで、電池だけで長期間の無線通信を実現した。
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