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新しい省エネ政策のヒント 経済産業省が民間企業からヒアリング

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経済産業省は6日、省エネルギー小委員会(第19回)を開催した。この委員会では、新たな省エネ施策について、「エネルギー原単位の改善」「エネルギー管理の単位の拡大」「サードパーティの活用」の3つの柱を検討している。今回の会合では、その参考となる取り組みを行っている東京ガスアズビルなどがプレゼンテーションを行った。

新たな省エネ施策への転換では、具体的には、事業者の自発的な省エネの取組みを引き出すために(1)エネルギー原単位の改善に向けたインセンティブの強化、(2)サプライチェーン・グループ会社単位等での省エネを促進する支援制度の充実、(3)中小企業や消費者に直接アプローチできるサードパーティの活用による省エネポテンシャルの掘り起こし、をあげている。

エネマネ事業者の取組み等をアズビルが紹介

サードパーティの例として、「エネマネ事業者」(エネルギー管理支援サービスを通じて工場・事業場等の省エネ・電力ピーク対策を支援する者)や需要家と顧客接点のある「エネルギー小売事業者」などが想定されている。

アズビルは、エネマネ事業者によるエネルギーマネジメントの取り組みと活用について、プレゼンテーションを行った。同社では、省エネ法で求められる「事業者単位」のエネルギーマネジメントを行うために、エネマネ事業者間の連携による、エネルギーに関連するデータ・情報の共有で、新たな省エネ施策、支援サービスの検討に取り組み始めている。

同社は、資金不足の中小企業は省エネ対策への投資が困難で、EMS導入が難しく、事業者単位の管理から漏れる中小規模建物も存在すると指摘。そういった事業者に対しては、エネマネ事業者としても取り組みが困難であり、補助金などの支援や資金力のある大規模事業者による連携支援などの施策の検討が必要だとした。

エネマネ事業者間の連携

サプライチェーン・グループ会社単位等で省エネを促進

神戸製鋼所は、設備集約による省エネの取り組みについて紹介した。同社は、2017年に神戸製鉄所の上工程を休止し、加古川製鉄所へ集約する。これにより神戸製鉄所は大幅にエネルギー使用量が減少する。加古川製鉄所は上工程の生産量が増加し、エネルギー使用量が増加するが、上工程の余剰設備能力解消と最新鋭の連続鋳造設備溶鋼処理設備によりエネルギー使用量を削減。その結果、2つの製鉄所の合計のエネルギー使用量は約2%程度減少すると試算している。

富士フィルムは、グループの省エネ活動として、法人単位に捉われず共通の技術や生産プロセス改善施策を水平展開している取り組みなどを取り上げた。

また、省エネ法の定期報告について、現行法では「地縁的一体性」がある場合のみエネルギー管理を一事業者にまとめることができるが、地縁的に離れた関係会社(生産子会社)等、生産計画が連動しているグループ企業含め、実態に合せた「グループ会社単位での省エネ法定期報告」の選択も可としてほしいと要望した。その効果として、拠点間に跨がる生産効率等、グループ企業全体での取り組みや実態が把握できること等をあげた。

東京ガスは、カルビー、キヤノン、久光製薬の3社と栃木県の工業団地で取組む、工場間一体省エネルギー事業について紹介した。この事業は、東ガスの子会社が時間や時期によって需要状況の異なる異業種複数事業所の電力と熱(蒸気や温水)の情報をエネルギーマネジメントシステムに集約し、電力と熱(蒸気や温水)を効率的に供給するもので、約20%の省エネが見込まれている。

エネマネ事業者間の連携

東京ガスは、この事業が実現した理由として、強い省エネニーズを持つ需要家、安定した熱需要(蒸気・温水)の存在、整備された都市ガス供給インフラ、確保可能な建設用地といった「地の利」をベースとして、重要な事業推進要件として、地元自治体の支援、事業推進者(サードパーティ)となった東京ガスの存在、国の政策による後押し、の3要素が加わったことをあげている。

前回の省エネ小委員会の論点

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