> > 既存住宅のリノベーションでZEHは実現できるか? 大阪で居住実験スタート

既存住宅のリノベーションでZEHは実現できるか? 大阪で居住実験スタート

記事を保存
既存住宅のリノベーションでZEHは実現できるか? 大阪で居住実験スタート

大阪ガス(大阪府大阪市)と積水ハウス(大阪府大阪市)は24日、共同で、リノベーションした既存住宅において、CO2排出量ゼロとゼロエネルギーの達成を目指した長期居住実験を国内で初めて開始すると発表した。実証期間は12月~2019年3月の約2年半。

居住実験住宅(奈良県北葛城郡王寺町)は軽量鉄骨造2階建で、4LDK(延床面積138.8平米)。家族人数は3人。リノベーションでは、窓を真空複層ガラスに交換して、1階床下と2階天井裏に断熱材を追加することで断熱性能を約12%向上させた。また、居室毎の空調方式から、室間の温度差が小さい全館空調に変更した。居住者が転居せずに工事ができる範囲で、快適性・健康性の向上を図った。

ZEHを実現する2つのポイント

一般的に快適性を向上させると、消費エネルギーは増大するが、2つの技術を新たに導入することでゼロエネルギーを図る。

1つ目は、燃料電池を常に効率的な定格出力で運転し、電気と熱を増加させる。このうち、余剰電力は太陽電池の発電電力とともに逆潮流させる。熱は給湯に加え、空調にも利用することで最大限活用する。

現在、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法)ではFIT法の調達対象となる電源(太陽電池、FIT電源)と調達対象外の電源(燃料電池、非FIT電源)との同時逆潮流が認められていないため、当実証での太陽電池の逆潮流は非FIT電源として取り扱っている。

2つ目は、少ないエネルギーで健康・快適な空調を実現する高度な空調制御。夏期・冬期は、生活スタイルに合わせて空調制御し、ヒートショック等の健康被害を抑制する。中間期は外部環境に応じてシャッター、サッシ等を制御し、日差しや通風で快適空間を実現する。

この実証実験を通して、より健康・快適な暮らしが可能となるスマートハウスの実現に向けて、CO2排出量ゼロかつゼロエネルギーの実現に加え、快適に暮らすために求められる室内環境レベルや、快適で利便性の良いIoTコントロールのあり方を生活者の声を取り入れながら検証していく。


住宅のゼロエネルギーは、高い断熱性能をベースに、高効率設備と、太陽電池等の創エネ設備を組み合わせて、年間に消費する正味(ネット)の1次エネルギー量(空調、換気、給湯、照明)がゼロ以下となることをいう(建築物エネルギー消費性能基準同様、テレビ、冷蔵庫、洗濯機など家電製品による電力消費は除く)。

両社は、これまでに家庭用部門の省エネルギー化を図るため、2011年2月から2014年5月まで共同で居住実験を実施し、3電池(燃料電池・太陽電池・蓄電池)を最適制御することで、新築住宅でのCO2排出量を通年でゼロにできることを日本で初めて実証した。

今回は、政府が掲げる2030年の省エネルギー対策の目標を達成するために、重要となる既存住宅の省エネルギー化に貢献するために、本実験を開始することにした。

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.