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中小規模の太陽光発電に「使用前自己確認制度」 20kW未満は逆に規制緩和

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経済産業省は11月30日、出力500kW以上2,000kW未満の太陽光発電設備において、事業者に対して設備使用前の技術基準適合性の確認と、その結果を国へ届け出ることを義務づけた「使用前自己確認制度」の導入について発表した。

一方、公共の安全確保上のリスクが十分に小さい20kW未満の発電設備については、工事計画の認可を不要とし、使用前自己確認制度の対象とするなど、規制を緩和した。潮力発電などの新発電方式は、既存の発電方式と異なり、技術的知見の蓄積が乏しいため、発電規模に関わらず工事計画の認可対象としており、新技術を迅速に実用化していく上での課題となっていた。

電気工作物の種類ごとにリスクを評価し規制を再整備

使用前自己確認制度は、電気事業法第2弾改正において新設された。これは、一部の電気設備について、技術進歩等により保安水準が向上していることから、工事計画を不要とし、設置者自らが設備の使用前に検査を行い、その結果を国に届け出ることとした制度だ。

同省では、「電気保安規制のスマート化」の中の一つの取組みとして、使用前自己確認制度を導入するなど、リスクに応じた規制の再整備を進め、電気工作物の種類ごとにリスクを評価し、これを踏まえた合理的な規制水準のあり方を検討している。

今回、その検討を踏まえて、太陽電池発電設備に対する使用前自己確認制度の導入等を行うため、電気事業法施行規則や、対象設備における使用前自己確認の方法を具体的に示した「使用前自主検査及び使用前自己確認の方法の解釈」等、関連省令・内規の一部改正を行った。また、使用前自己確認の際の具体的な確認方法を定めるため、検査解釈についても所要の改正を行った。再エネ設備に関する改正の概要は以下の通り。

太陽電池発電設備に対する使用前自己確認制度の導入

太陽電池発電設備については、現在、出力2,000kW以上の設備において、工事計画の届出や、施工後の設置者による検査の実施などが義務づけられている。しかし、近年は太陽電池発電設備の設置数が増加しており、設置者の発電設備に対する知識、保安力も多様化している。また、最近、工事計画の届出を必要としない中小規模の太陽電池発電設備について、突風や台風等によるパネルの飛散や、近隣の家屋等の第三者への被害が発生し、その安全性確保に向けた対策として、使用前自己確認制度の導入があげられていた。

このような状況を踏まえ、出力500kW以上2,000kW未満の太陽電池発電設備について、使用前自己確認制度を導入することとした。なお、この規模の太陽電池発電設備については、使用前自己確認の結果を届け出る際の添付書類のうち、構造図等の一部を省略することとした。

複数の発電方式を組み合わせた発電設備は認可対象から除外

燃料電池の残燃料を利用して小さなガスタービンを回すなど、複数の既存の発電方式を組み合わせた発電設備の工事計画については、認可対象から除外して届出対象にした。さらに、(1)個々の発電方式の発電出力が、それぞれの方式の工事計画の届出要件に合致しない場合であって、かつ、(2)発電設備の合計出力が300kW未満である場合は、工事計画の届出も不要とした。

近年、火力発電以外で、複数の既存の発電方式を組み合わせた高効率な発電設備の開発・実証が進んでいる。現在、このような設備の工事計画については、原則、認可対象としているが、それぞれの発電方式は既存のものであり、技術的知見の蓄積が一定以上あると考えられることから、認可対象から除外することとした。

水素専焼発電設備に係る技術基準等の整備等

水素を燃焼して発電する発電方式については、これまで、水素と天然ガスなどを混合して燃焼する方式に関する実績はあるものの、水素のみを燃焼する方式(水素専焼発電)については実績がなかったことから、技術基準等は整備していなかった。

今般、水素専焼発電の実証に取り組む事例が出てきたことを踏まえ、水素専焼発電に係る工事計画に記載するべき事項等を整備するとともに、「発電用火力設備の技術基準の解釈」において具体的な技術基準を整備した。なお、本解釈については、液化ガス設備等の安全基準を国際標準と整合化するとともに、JIS規格の引用年数の更新等の形式的な修正も行った。

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