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名古屋議定書、2年たったけど実施している国は2割しかないという結果に

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国連生物多様性会議メキシコ・カンクン2016が、12月4日~17日にメキシコ・カンクンで開催された。環境省がその結果をとりまとめ報告している。

この会議は、生物多様性条約第13回締約国会議(COP13)、カルタヘナ議定書第8回締約国会合(COP-MOP8)、名古屋議定書第2回締約国会合(COP-MOP2)からなる。

まず、生物多様性条約とは?

生物多様性条約は、「生物多様性の保全」「生物多様性の構成要素の持続可能な利用」「遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分(ABS:Access and Benefit-Sharing)」の3つを目的する国際条約(1993年12月発効)。

この条約のうち、「生息域内保全」「バイオテクノロジーの取扱い・利益の配分」「バイオテクノロジーの取扱い・利益の配分」について取り決めたカルタヘナ議定書が2003年9月11日に、続いて、上記ABSに関する名古屋議定書が2014年10月12日に発効している。また、生物多様性条約の3つの目的を達成するため、2011~2020年の新たな世界目標「戦略計画2011-2020」が、COP10で採択されている。

2002年のCOP6(オランダ・ハーグ)で採択された「戦略計画」(2010年目標)が達成することができなかったため、COP10では2010年以降の世界目標となる新戦略計画(愛知目標)として、各国に積極的な行動を促す「明確」で「わかりやすい」世界目標の策定を目指した。この計画は愛知県名古屋市で開催されたのにちなみ、「愛知目標」(ポスト2010年目標(2011-2020年)」と呼ばれている。

一部目標が未達、更なる取組み強化を締約国に求める

12月2日~12月3日に開催された閣僚級会合では閣僚間で議論や経験の共有が行われ、生物多様性の保全・持続可能な利用の主流化に関する誓約を含む「カンクン宣言」が採択された。

これに引き続き、COP13本会議では、「とりわけ農林水産業・観光業における各種セクターへの生物多様性の保全・持続可能な利用の組み込み」を主要テーマとして、生物多様性の主流化を含む広範な事項について議論された。

COP13では、条約および戦略計画2011-2020の実施と愛知目標の達成に向けた進捗として、目標10(サンゴ礁等の保全に関するもの)、目標17(各締約国による参加型改定生物多様性国家戦略・行動計画の策定・採用・実施)が目標年である2015年までに達成できなかったこと、目標14(水関連を含む不可欠なサービスを提供等)、目標18(地域社会等の生物資源の利用慣行が国際的義務に従って尊重されること等)の国レベルでの進捗などが限定的であることが報告された。

また、国別目標の設定や国別報告書の実施に当たっては、持続可能な開発目標(SDGs)を含む他のプロセスの関連目標を考慮すること、国別報告書が多様なレベルにおける主流化に貢献するような政策となるよう位置付けること、著しい進捗があった目標についても、達成に向けた努力を更に強化することを締約国に求めることとなった。

これらの実施を強化する戦略的行動としては、農林水産業・観光業を含む様々なセクター内/複数のセクターにまたがる主流化に向けて、ステークホルダーの関与などにより努力を強化することを締約国に強く求めることとした。

COP-MOP2では、名古屋議定書についても、国内措置を実施している締約国が2割程度に限られていることが確認された。このため、既締約国に対しても名古屋議定書の効果的な実施に向けて制度の構築などを進め、その情報を各国に共有することが求められた。このほか、名古屋議定書の効果的実施の促進、ABS、クリアリングハウス(インタネット上で情報を検索・公開するシステム等)の運用、議定書遵守委員会の手続き規則、2年後に予定されている議定書の最初の有効性評価に向けたプロセスなどについて議論された。

COP13には締約国・地域、国連環境計画など関係する国際機関、先住民代表、市民団体など3,100人以上が参加した。

また会期中、300以上のサイドイベントが開催された。環境省は「国連生物多様性の10年の日(UNDB-DAY)」を含む約10のイベントを主催するなどし、ブース展示を行い日本の取組みなどを紹介した。

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