> > サッポロビール、発酵技術を活かした新事業 繊維分が多いゴミからバイオ燃料

サッポロビール、発酵技術を活かした新事業 繊維分が多いゴミからバイオ燃料

記事を保存
サッポロビール、発酵技術を活かした新事業 繊維分が多いゴミからバイオ燃料

バイオエタノール製造工程の概念図

サッポロホールディングス(東京都渋谷区)は10日、タイの企業とともに同国において、世界初となるキャッサバイモからタピオカを抽出した後に発生する残渣(キャッサバパルプ)を用いたバイオエタノール事業の実用化に向けた取組みを開始すると発表した。

これまでキャッサバパルプは、繊維分を多く含むためバイオエタノールの原料として利用できなかった。サッポロHDは酒類製造で培ってきた発酵技術を生かし、NEDOプロジェクトにおいて、キャッサバパルプの原料利用を可能とする製造技術を実証し有用性を確認した。

この成果をもとに、同社とタイ企業のInnotech Green Energy Company Limited(IGE社)は9日、バイオエタノール製造技術の提供およびプラント設計に関するコンサルティング契約を締結、年産6万klのプラント建設に向けた事業性評価(FS)を開始する。

このプラントの温室効果ガス削減効果は年間約12万トンと試算されている。これはサッポロHDの国内酒類事業で排出されるおよそ1年分のCO2排出量に該当するという。

サッポロHDは、IGE社と2月中旬からコンサルティング契約を開始し、具体的なプラント設計作業と技術支援を行う予定。また、タイ国内にとどまらず、キャッサバ栽培が盛んなASEAN諸国へのバイオ燃料製造技術の普及を目指していく。

IGE社はタイ国内でガソリン販売会社を経営するPTG Energy Public Company Limited(PTG社)およびデンプン加工会社のEiamburapa Co., Ltd (EBP社)が設立する合弁会社。

キャッサバパルプで年間約85万トンのバイオ燃料が可能

タイは、世界最大のタピオカ輸出国で、キャッサバパルプは年間260万トン排出されている(2014年、サッポロHD推定)。実証事業の成果を用いて、キャッサバパルプをバイオエタノールに変換した場合、年間約85万klの製造が可能だと試算する。

タイのDEDE(エネルギー省 代替エネルギー開発・効率化局)は、2021年のエネルギー使用量に占める代替エネルギーの割合を25%、このうちバイオエタノール導入目標として9,000kl/日を掲げている。DEDEによると2013年の導入実績は約2,600kl/日。今回の技術の確立によりタイの代替エネルギーの目標達成に貢献できると期待されている。

NEDOのプロジェクトで実施

NEDOは、キャッサバパルプを用いたバイオエタノール事業の実用化のために、タイ科学技術省国家イノベーション庁(NIA)と基本協定書を締結し、2011年度から実証事業(委託先:サッポロビール=現サッポロホールディングス)/磐田化学工業)を開始し、2014年4月にタイ王国サケーオ県のデンプンの加工会社、EBP社敷地内でプラントを竣工、2015年11月まで実証運転を行った。

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.