> > 下水処理にICT導入、省エネ化するためのガイドライン 国交省が公表

下水処理にICT導入、省エネ化するためのガイドライン 国交省が公表

 印刷 記事を保存
下水処理にICT導入、省エネ化するためのガイドライン 国交省が公表

国土交通省は14日、既存の下水処理施設において、ICT(情報通信技術)を活用して大幅な省エネを実現する水処理技術の導入ガイドライン(案)を策定し公表した。

この技術は、具体的には既存施設にセンサーと制御技術からなるICTを導入し、処理に必要な送風量をリアルタイムに予測・制御するもの。同省ではこの技術について、2014年度より茨城県・福岡県で実証を進め、実証フィールドでは水質を維持しながら、消費電力量を20%以上低減できることが確認されている。

ガイドライン(案)は、下水道事業者が本技術の導入を検討する際に参考にできるよう、技術の概要・評価、導入検討、設計・維持管理等に関する技術的事項についてとりまとめている。また、国土技術政策総合研究所ホームページで公開している。

日立は省エネ型下水処理制御システムを実用化

茨城県での実証に参画してきた日立製作所は14日、その実証をもとに実用化した、ICTを活用した省エネ型下水処理制御システムの販売を開始した。同システムは、下水処理を行う生物反応タンクの2ヶ所に設置したアンモニアセンサーのデータなどから、下水処理に使用される送風機の適切な風量をリアルタイムかつ高精度に予測・制御することで、処理水の水質安定化と風量削減による消費電力の低減、さらには維持管理業務の軽減を実現するもの。

実証研究では、従来の風量一定制御運転時と比較して、送風機の風量は約38%低減、消費電力量およびCO2排出量は約27%低減、経費回収年は1.1年と試算されている。

ガイドライン(案)策定の経緯

下水処理施設では、赤潮などの原因となる下水中の窒素(アンモニア性窒素)を除去する際、送風機により生物反応タンク内の微生物に空気(酸素)を供給し、アンモニアを硝化させる。流入する下水の水質や量、微生物の活性度は、時間帯や季節などによって変動するが、アンモニアを十分に処理するために、従来の風量制御では過剰に送風する傾向があった。

なお、硝化とは、排水中の窒素化合物から生じたアンモニアを亜硝酸や硝酸に酸化する現象のこと。

また下水道事業は全国の電力消費量の約0.7%という多くのエネルギーを消費しており、省エネが課題だ。そこで、国土交通省では、下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)として、「ICTを活用した効率的な硝化運転制御技術実証研究」および「ICTを活用したプロセス制御とリモート診断による効率的水処理運転管理技術実証研究」を2014年度より実施してきた。

前者は日立などが茨城で、後者は東芝などが福岡県で行った。国土技術政策総合研究所が、その成果を踏まえ、両技術の導入ガイドライン(案)を策定した。

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.