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地産地消型の再エネ・省エネ69事例 NEPCの可能性調査・事業計画まとめ

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新エネルギー導入促進協議会(NEPC)は3月29日、地産地消型のエネルギーシステムの構築を進めるために実施する事業化可能性調査や事業計画策定を支援する補助事業で2016年に採択した69件について、各事業者より提出された成果報告書の要約版を公表した。

報告書には、設備概要を含めたEMSの構成や事業実施体制・事業スキーム・スケジュール、採算性評価など、可能性調査・事業計画策定を行った結果が取りまとめられている。

今回採択されている事業は、「事業化可能性調査」(補助額:定額1,000万円以内)が62件と、「マスタープラン策定」(補助額:定額3,000万円以内)が7件。以下に採択事業の概要をいくつか挙げる。

デジタルグリッドルーター(DGR)による電力融通モデルの構築

「みそのウィングシティにおける地産地消型再生可能エネルギー面的利用事業の可能性調査」は埼玉県さいたま市美園地区で実施された可能性調査。

対象は一般社団法人美園タウンマネジメント、東京ガス(東京都港区)、イオンディライト(大阪市中央区)が、浦和美園駅付近の土地区画整理事業エリア「みそのウィングシティ」において、DGR(デジタルグリッドルーター)を用いて電力融通モデルを構築する事業。

太陽光発電とDGR、需給予測などを行うエネルギーマネジメントシステムにより、需給マッチングを事前に実現して系統への負荷影響を減じた状態で太陽光発電の余剰電力融通を行うシステムや系統ダウン時も需要地点で自立運転可能なシステムなどが実現した。

「佐渡市におけるデジタルグリッドルータを用いた再エネ・分散エネ面的活用事業可能性調査」でもDGRの導入が検証されている。

エネルギーマネジメントシステム構築で電力使用量を34%低減

「日置市における地産地消型エネルギー利用のためのコンパクトエネルギーネットワーク構築の可能性調査」は鹿児島県日置市で行われた可能性調査。

この調査では、150kW太陽光発電設備2式、25kWガスコージェネレーション5台、卸電力市場からの調達でEMSを構成し、その効果は年間電力使用量を2,504MWhから1,649MWhへと34%低減。

また、熱利用によりLPガス27立方キロメートル/年の削減となる結果が報告された。これによる収支は、年間収入が5,150万円、年間支出が4,890万円で事業採算性ありとなった。

インターホンの「節電要請」でネガワット実施に貢献

神奈川県の十日市場地区で行われた「十日市場ブランドにおける地域統合エネルギーマネジメント・面的利用調査事業」では、一括受電マンションのピークカットと、ネガワット取引についての調査が行われた。

ネガワット取引の調査では、同地区内の20街区はマンション管理組合がインターホンへ「節電要請」をポップアップ通知し、専有部の住人が「消灯」して退出することを促すといった施策が調査された。また、21街区は施設運営者が住人を専有部から共用部や外部へ移動させ、専有部電気を消灯し、節電を行う方法が調査された。

2.7年での回収が見込める地中熱利用のヒートポンプシステム

「長野市民病院近隣地区における地産地消型再生可能エネルギー面的利用事業化可能性調査」では、エネルギーマネジメントシステムの構成を、下水熱利用ヒートポンプ18kW、地中熱利用ヒートポンプ390kW、木質バイオマスCHP6台(発電240kW、排熱600kW)として検討した。

この結果、地中熱利用ヒートポンプについては、事業性が高いと結論づけた。また、下水熱利用及び木質バイオマスによる発電事業は、15年以下で投資回収が見込めるものの、さらなる事業性向上に向けて検討を進めるとしている。


成果報告書の対象となった「平成26年度地産地消再生可能エネルギー面的利用等推進事業費補助金(構想普及支援事業)」は、民間事業者・地方公共団体などが地域の実情に根ざした地産地消型のエネルギーシステムを加速的に導入・普及させる取り組みを支援するもの。報告書を公開することで、ノウハウを共有化させることや他地域への展開を図る。

その他、それぞれの事業の詳細は下記リンク先ウェブページより参照することができる。

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