> > 「生物多様性の遺伝資源」、取得と利益分配のための指針 政府が発表

「生物多様性の遺伝資源」、取得と利益分配のための指針 政府が発表

 印刷 記事を保存

財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省は5月18日、名古屋議定書の国内担保措置である「遺伝資源の取得の機会およびその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する指針」を公布したと発表した。施行期日は2017年8月下旬。

この指針は、提供国法令の遵守の促進に関する措置・利益を生物多様性の保全等にあてる等の遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS/Access and Benefit-Sharing)の奨励に関する措置を講ずることにより、提供国等からの信頼を獲得し遺伝資源を円滑に取得できるようにすることで、日本国内における遺伝資源にかかわる研究開発の推進や、提供国法令違反として訴訟提起されるリスクの低減に資するものである。

また、それによって、提供国から日本に持ち込まれた遺伝資源の適切な利用を促進するものとなっている。同指針の概要は下記の通り。

提供国法令の遵守の促進に関する措置(利用国措置)

遺伝資源の適法取得にかかわる報告

提供国法令が適用される遺伝資源の取得者は、国際遵守証明書が国際クリアリングハウス(情報検索サービス)に掲載された場合、当該掲載日から6ヵ月以内に環境大臣に報告する。

ただし、当該掲載前に許可証等を環境大臣に報告した場合または許可証等の発給日から1年経過しても国際遵守証明書が未掲載の場合はこの限りでない。また、輸入者等も同様に報告できる。

遺伝資源に関連する伝統的な知識

遺伝資源の利用のため伝統的な知識を持ち込んだ者はあわせて報告する。

報告の奨励、違反申し立てにかかわる協力

環境大臣は、これらの報告された情報を国際クリアリングハウス等に提供する。報告しなかったものに対しては報告を求め、助言などを行う場合がある。

なお、他の締約国から提供国法令違反の申立てがあった場合、環境大臣は、必要と認められる場合、遺伝資源等の取扱い者に対し情報提供を求め、当該締約国に提供する。

日本に存する遺伝資源の取得の機会の提供(提供国措置)

日本に存する遺伝資源の利用のための取得の機会の提供に当たり、日本の「ABSに関する提供国法令に従い情報に基づく事前の同意(PIC/Prior Informed Consent)」は必要としない。


日本は、2010年10月に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議において「遺伝資源の取得の機会およびその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する名古屋議定書」が採択されたことを受け、2011年5月に議定書に署名し、議定書を締結するための検討を進めてきた。

今年1月に、議定書に対応した国内措置として、同6省は「遺伝資源の取得の機会およびその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する指針(案)」について取りまとめ、意見募集(パブリックコメント)を実施し、第193回通常国会において議定書の締結について承認されたことを踏まえ、同指針が公布された。

なお、同指針に関し2017年1月20日(金)から2月18日(土)までの間に実施した意見募集(パブリックコメント)の結果も同日に公表されている。

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.