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「リフトアップ式」大型風車組立装置 超大型クレーン不要、コスト削減

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「リフトアップ式」大型風車組立装置 超大型クレーン不要、コスト削減

ウインドリフトを使用した風車建設
https://www.youtube.com/watch?v=4cAjPee8oRE

大林組(東京都港区)は5月19日、巴技研(東京都中央区)と共同で、大型風車の建設工事において、超大型クレーンを使わず、最小限の施工ヤードでリフトアップによる組み立てを行う装置「ウインドリフト」を開発したと発表した。

同装置は、3MWクラスの風車を建設する場合でも、超大型クレーンを使用せず、部材をリフトアップすることで風車を組み立てる。

同社によれば、同装置は、超大型クレーンを設置する場所などが不要であるため、最小限の施工ヤードで工事を行うことができるとしている。従来の同様の装置と異なる点は、大型風車への対応ができる点や、ハブとブレードの建て起こし機能を加えた点だ。

同社は、この装置を使用することで施工ヤードを確保するための準備工事が削減できるなど、従来工法よりも10~20%程度のコスト削減を見込んでいる。また、強風などによる施工時のリスクも低減でき、さらに同装置を10トントラック程度の車両で搬入できることも、メリットとして挙げている。

イメージ動画

高さ125メートルの風車建設に使用

風力発電の発電効率を上げるため大型化された風車は、ハブ(風車の中心部)やブレード(風車の羽)などで構成されるローターの径が大きく、支柱も高く、上空の強い風を捉えられるという利点がある一方、資材運搬や施工条件の制約などもある。

同社によれば、現在、陸上用の風車では、支柱の高さは90メートル程度の発電容量3MWクラスが最大という。

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三種浜田風力発電所(秋田県三種市)

そこで同社では実際に、現在建設を進めている大林組グループ初の風力発電事業「三種浜田風力発電所」(秋田県三種町)において、同装置を高さ125メートルの3基の風車建設に使用した。その結果、約10%の建設コスト削減を実現したとしている。

なお、この風力発電所は、2017年7月に完成、11月から運転開始の予定。2017年度には約6MWの電力供給を計画する。

三種浜田風力発電所の完成イメージ。風力発電施設1基1990kW、3基で計5970kWの発電規模。風車の高さは125メートル。

三種浜田風力発電所の完成イメージ。風力発電施設1基1990kW、3基で計5970kWの発電規模。風車の高さは125メートル。

超大型クレーンでも施工できない大型風車に取り組む

風車の建設にはハブとブレードを地面で水平に組み立て、建て起こしながら支柱上端部へ上げていく地組工法や、ハブとブレードをそれぞれ直接支柱上端で取り付けるシングルブレード工法など、一般的に複数の工法がある。3MWクラスの風車を建設する場合、いずれの工法でも、部材の組み立てや取り付けに1,200t級の超大型クレーンが必要だった。

同社は、この超大型クレーンは国内には数台しかなく、調達が困難で現場への輸送も容易ではないこと、いずれの工法も大きな施工ヤードが必要になることなどが課題であると考え、同装置を開発した。

また同社グループは、今後、大型風車の建設に本装置を適用することで、1,200t級の超大型クレーンでは施工できないような大型風車やより高所での風車建設にも対応するとしている。

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