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電力小売営業に関する指針、改定へ 「非化石価値取引市場」を見越す

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電力小売営業に関する指針、改定へ 「非化石価値取引市場」を見越す

電源構成の開示の方法(表示の例)
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電力・ガス取引監視等委員会は5月29日、「電力の小売営業に関する指針」について、非化石価値取引市場が開始されることや、「ガスの小売営業に関する指針」の整備項目等を踏まえ、改定することを経済産業大臣に建議したと発表した。

なお、この指針は、電気の需要家の保護の充実等を図るため、小売電気事業者による需要家への適切な情報提供の方法等について定めたもの。

改定案、6つの柱

同委員会でまとめた「電力の小売営業に関する指針」の改定案は、以下6つを柱とする。非化石価値取引市場の開始に伴う改定項目はひとつで、他は「ガスの小売営業に関する指針」における整備項目を踏まえた改定項目である。

1.「非化石証書」の購入がアピールできる

非化石価値取引市場の開始に伴う改定項目では、下記などは、実際の電源構成の表示をあわせて行うなど、小売供給にかかわる電源構成と異なることについて誤認を招かない表示である限りにおいては、問題ないとした。

  • 再生可能エネルギー指定の非化石証書を購入した小売電気事業者による「再生可能エネルギー指定の非化石証書の購入により、実質的に、再生可能エネルギー電気●●%の調達を実現している」という訴求
  • 非化石証書を購入した小売電気事業者による「非化石証書の購入により、実質的に、二酸化炭素排出量がゼロの電源(いわゆる「CO2ゼロエミッション電源」)●●%の調達を実現している」という訴求

2.電気料金に含まれている工事費等は明確に

小売電気事業者が一般送配電事業者に対して託送供給約款に基づいて支払った電気計器・工事に関する費用負担を、その小売供給にかかわる料金に含めて回収する場合において、小売電気事業者は、電気料金の透明性の確保の観点から、需要家への請求書、領収書等に当該工事費等の相当額を記載することを「望ましい行為」と位置づけた。

3.業務改善命令を受けた事実の公表

小売電気事業者が業務改善命令を受けた場合、その事実を需要家が把握できるようにすることが需要家保護の観点から適当であるため、小売電気事業者自身がその事実を公表することを「望ましい行為」と位置づけた。

4.需要家が無契約状態となる場合の手続等を説明

小売電気事業者等が、小売供給契約を締結する際および需要家から小売供給契約についてクーリング・オフの通知を受けた際、需要家に対して、小売電気事業者からの契約解除やクーリング・オフなどにより無契約状態となり供給が停止されるおそれがあることや、その際の必要な手続きを需要家に対して説明すること等を「望ましい」とした。

5.切替え先の事業者は旧契約上の解除のリスクを説明

他のエネルギーからオール電化へエネルギー源を切替える場合などには、既存設備の撤去等が必要になる可能性がある。そこで、切替え先の小売電気事業者が需要家に対して、旧契約上の違約金等の説明に加え、旧契約上の解除の条件によっては、一定期間前に旧事業者に対して解除通知する必要が生じる可能性がある旨説明することを、「望ましい行為」として位置付けた。

6.一般送配電事業者は電気の供給停止前に必要な通知を

小売電気事業者が事実上事業継続が困難になった等の場合に、一般送配電事業者が託送供給契約を解除する場合において、電気の供給停止を行う1ヶ月程度前及び5日程度前に、需要家に対して停止日を明示して供給停止事前通知を行わないことや対応方法を説明しないことを「問題となる行為」と位置付けた。

パブリックコメントに基づく修正はなし

同委員会では、この指針の改定案をとりまとめ、4月7日~5月6日に、パブリックコメント(意見募集)を実施した。しかし、パブリックコメントの結果に基づく指針案の見直しは、不要と判断し、修正は行われていない。

同改定案は、5月29日開催の第84回電力・ガス取引監視等委員会において検討した上、電力の適正な取引の確保を図るために必要があると認められることから、電気事業法に基づき、本指針を改定することを経済産業大臣に建議した。

「電力の小売営業に関する指針」は、電力小売りの全面自由化に伴い、関係事業者が電気事業法・関係法令を遵守するための指針を示すとともに、関係事業者による自主的な取り組みを促す指針を示すものとして2016年1月に制定され、同年7月には小売全面自由化前後の状況等を踏まえた改定が行われている。

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