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東京都、災害廃棄物の処理計画を策定 震災での教訓活かす

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東京都は6月15日、東日本大震災等の経験を踏まえ、地震などの非常災害時に発生する大量の災害廃棄物を適切に処理することを目的に、都や市区町村の果たすべき役割を明確化した「東京都災害廃棄物処理計画」を策定し公表した。

今後、計画に基づく災害時の有効な廃棄物対策が講じられるよう、都と区市町村による訓練・演習を通じて計画の実効性を高めるとともに、継続的な計画の見直しを進めていく。

また都は、本計画の特徴として、以下の4点をあげている。

災害廃棄物処理計画、4つの特徴

1.災害廃棄物処理の7つの基本方針

災害廃棄物の処理の在り方として、廃棄物の排出者であり、また被災者でもある都民の目線に立って、次のように災害廃棄物処理の7つの基本方針を定めた。

      
  1. 計画的な対応・処理
  2.   
  3. リサイクルの推進
  4.   
  5. 迅速な対応・処理
  6.   
  7. 環境に配慮した処理
  8.   
  9. 衛生的な処理
  10.   
  11. 安全の確保
  12.   
  13. 経済性に配慮した処理

また具体的な方策としては、災害廃棄物発生量、道路や施設の被災状況や処理能力等を逐次把握した上での「計画的な対応・処理」、徹底した分別と選別による可能な限りの「リサイクルの推進」、公費を用いて処理を行う以上、最少の費用で最大の効果が上がる「経済性に配慮した処理」等をあげている。

2.区市町村と都の役割分担を明確化

これまでの大規模災害を教訓として、平常時からの関係機関同士の連携体制の準備や、発災初動時に廃棄物の分別を徹底することが重要であることから、災害廃棄物の適正・迅速な処理を行うための事前準備について明記した。

災害廃棄物処理の実施主体である区市町村と、広域自治体として調整機能を果たす東京都の役割を明確化し、平常時から区市町村と都が災害に備えて連携して対応すべき事項を整理した。

都は、この計画に基づき、区市町村における災害廃棄物処理の計画策定を支援していく。

3.発災後の受援内容を整理

これまでの災害における都から被災自治体への職員派遣の経験を踏まえ、平常時から、発災後に備え、都外自治体、事業者団体・民間事業者、学識経験者からの支援を想定し、各主体の廃棄物処理に係る知識・経験に応じた受援内容を整理した。

また「知見」「資機材」「人員」の3つの区分に関する支援で、受援メニューの例を提示した。

4.発災後に都・区市町村が備えるべき組織体制

都と区市町村で互いのカウンターパートが明確になるよう、今後、発災時における共通の組織体制を構築し、円滑なコミュニケーションがとれるようにする。

都と区市町村において、発災後に設置する組織のイメージを示した。計画の実効性をさらに高めるため、都と区市町村で、訓練や演習を実施し、必要に応じて計画の見直しを行っていく。

東日本大震災では、処理やリサイクルが大変だった

1995年に発生した阪神・淡路大震災は、大規模地震によって甚大な被害を受けた多くの被災建築物の解体・撤去等に行政が本格的に取り組むきっかけとなった。災害廃棄物の処理が大きく注目され始めたのはこのときからである。

また、2011年に発生した東日本大震災では、災害廃棄物と津波堆積物が混合状態となり、処理やその後の資源化に支障を来す事態になった。

こうした災害廃棄物の処理に当たっては、発災時に迅速・円滑に処理が行えるよう、事前の検討が重要となる。そこで、東京都は、こうした自然災害における経験や教訓を踏まえ、計画を策定することとした。

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