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水処理の異物濃縮・乾燥で新システム 燃料費を約1/3、CO2排出を半減

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水処理の異物濃縮・乾燥で新システム 燃料費を約1/3、CO2排出を半減

V-CyCleも用いた濃縮・乾燥工程のフロー
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鹿島建設(東京都港区)は7月6日、廃棄物最終処分場の水処理をはじめ様々な分野の、廃水の濃縮・乾燥工程での燃料費やCO2排出量を大幅に削減できる、高速濃縮・乾燥システムを鹿島環境エンジニアリング(東京都港区)と共同で開発したと発表した。

廃水を高効率で異物濃縮・乾燥

同システム「V-CyCle(ヴイシュクル)」は、最終処分場で発生する浸出水や、下水処理場・メタン発酵施設の脱水ろ過液、半導体・化学工業の廃水等から、塩分等の異物を除去する濃縮・乾燥工程において、加熱装置を切替えることで濃縮処理を効率化・高速化するもの。

具体的には、塩分濃度が低い段階では「外部加熱器」を用いて効率よく加熱し、濃度が高まって塩分が析出する段階になれば「ジャケット式加熱器」による加熱に切替え、そのまま継続して乾燥まで行う。

これにより、一台の設備で効率の良い処理が可能となり、高速化と省スペース化を実現した。

また、このシステムは濃縮工程で蒸発した蒸気を回収し、圧縮機で昇温・昇圧し熱として再利用する「ヒートポンプ方式」を採用。

そのため従来技術に比べて加熱に必要な熱エネルギーが激減し、大幅な省エネ効果とCO2削減効果が期待できるとしている。

実証実験では燃料消費量は約1/3、CO2排出量は半減

実証実験では小型機を製作し、実際に処分場で発生した浸出水を用いて濃縮・乾燥試験を行った。

その結果、既存の設備と比較して燃料消費量は約1/3、CO2排出量は約1/2にまで低減できることを確認している。なお本実証試験は、環境省事業において採択され実施したもの。

高効率濃縮・乾燥システム「V-CyCle(ヴイシュクル)」汎用機

高効率濃縮・乾燥システム「V-CyCle(ヴイシュクル)」汎用機

水処理プロセスの省エネに

最終処分場では、雨水や散水による水分が廃棄物層を通過し、浸出水が発生する。従来、浸出水を濃縮・乾燥する工程においては、膨大な燃料を用いた熱エネルギーが消費されるため、施設の運転コストが増大するだけでなく、多くのCO2を排出するという課題があった。

また、従来の濃縮・乾燥に用いる加熱設備には、蒸発器に接した「ジャケット式加熱器」と「外部加熱器」があるが、前者は塩分が析出(固体として現われる)しても問題ないが熱交換速度が遅い、後者は熱交換速度は速いが塩分が析出すると設備自体に悪影響を与えるという、一長一短があった。

同社は、このシステムを最終処分場や下水処理場をはじめとする各種産業の水処理を伴う施設に積極的に提案していく。維持管理も含め幅広く販売していく考えだ。

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