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「養液循環式」の新しい壁面緑化システム、運用コストが約15%マイナス

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「養液循環式」の新しい壁面緑化システム、運用コストが約15%マイナス

プランターユニットの概要図

大成建設(東京都新宿区)は8月21日、中国電力(広島県広島市)の研究機関であるエネルギア総合研究所と共同で、循環式養液栽培方式を用いた壁取り付け型緑化システムを開発したと発表した。

このシステムは、建物の壁面規模に合わせて複数のプランターを縦・横方向に連結し、自由に配置できる壁取り付け型の緑化システム。プランター上部にメッシュ状の登攀補助材を設置し、そこにつる植物を繁茂させて壁面を緑化する。溶液はプランター底面から回収し、排水管によって循環させる。

なお同システムは、2016年10月より同社技術センターで実証試験を実施している。継続して植物の生育状況、給排水設備の作動状況、給水量や施肥量などの管理状況、暑熱緩和効果などについて、2年間の調査を行いシステムの有効性を検証する。

同システムの特徴は次の通り。

  • プランターの上下部に配置した給排水管を通して養液を均一に供給し、効率よく循環利用できるため、植物が良好に繁茂する。
  • 壁面の規模に応じて選定した給排水管とポンプを用いて、各プランターに養液を均一に供給することで、プランターの縦方向配置を2m間隔に拡げた広範囲でも、安定した緑化面を提供出来る。
  • 養液の循環利用により、従来の壁面緑化での人力による粒肥散布や連続給水に比べ、約15%程度の運用コスト削減が見込める。
  • 暑熱緩和効果については、北東面での緑化の有無により、夏期晴天日に壁面表面温度が平均で約1℃前後(最大で1.5℃)緩和されたことが確認されている。

壁面緑化の課題解決に向けて

壁面緑化は、建物壁面に繁茂した植物により直射日光を遮るため、都市部でのヒートアイランド現象の抑制技術として有効だ。また建物に緑の景観を付与する手法としても着目されている。

一方、壁面に沿ってプランターを設置するため比較的土壌が乾燥し植物が枯死しやすく、また施肥など植生を維持管理する作業に手間がかかるという課題があった。それを解決するため、両社は共同で循環式養液栽培方式を用いた本システムを開発した。

今後、両社は、実証試験で得られる知見に基づき、設置条件に適した本システムの構成や運用・維持管理方法などをさらに検証し、2018年度にシステムの実用化をめざすとしている。

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