東大と海洋機構が発表 将来の気候変化、従来の予測よりも大きくなる?

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図1(出所:東京大学)
図1(出所:東京大学)

東京大学と海洋研究開発機構は10月27日、過去の赤道太平洋海面水温の変化が示唆する将来の温暖化増幅について発表した。研究の結果、近未来の温暖化予測の精度が気候の自然変動に大きく影響されることが示されるとともに、将来の気候変化が従来の予測よりも大きくなることが示唆されたという。研究成果は、10月26日付でNature姉妹紙のNature Climate Change誌に掲載される。

熱帯太平洋の海面水温分布、特にその東西勾配(コントラスト)の変化は、熱帯大気循環を介して地球全体の気温に対して大きな影響を持つことが知られている。CMIP5(5期結合モデル相互比較プロジェクト)の気候モデルは、温暖化が進んだ将来の気候で海面水温の東西コントラストが弱まることを予測している。しかし、実際の観測データでは海面水温の東西コントラストが逆に強まっており、この違いをどのように解消するのかが課題となっていた(図1)。

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