経済産業省は10月21日、今冬の電力・ガスの安定供給確保に向けて、電力・ガスの団体・事業者、LNG調達を担う資源開発事業者・商社との官民連絡会議を開催した。2020年度冬季に厳しい寒さやLNGの在庫量低下などにより電力需給がひっ迫し、国内の卸電力市場価格が高騰したことを踏まえたもの。
2021年度冬季の電力需給については、最低限必要な予備率3%を確保できているものの、過去10年間で最も厳しい見通しとなっている。大手電力各社の直近のLNG在庫は高い水準にあり、今後も各事業者が計画通り燃料調達ができれば、仮に今冬が例年以上に厳しい寒さとなった場合でも、前年のような需給ひっ迫は回避することができる見込みだ。一方で、見込み以上の需要の急拡大や大規模な電源トラブルがあった場合には、現時点での想定以上に需給が厳しくなる可能性がある。