全固体電池の性能を加熱処理で大幅に向上 EV用電池への応用に期待

  • 印刷
  • 共有
界面におけるイオン移動の様子(下は界面近傍の正極の様子)(出所:東京工業大学)
界面におけるイオン移動の様子(下は界面近傍の正極の様子)(出所:東京工業大学)

東京工業大学(東京都目黒区)、東京大学(同・文京区)、産業技術総合研究所(同・千代田区)、山形大学(山形県山形市)は1月7日、全固体電池の低下した性能を大幅に向上させる技術を開発したと発表した。4者は今回、全固体電池の固体電解質と電極が形成する界面の抵抗(界面抵抗)が、大気中の水蒸気によって大きく増加し、電池性能を低下させることを発見。また増大した界面抵抗は150℃程度の加熱処理することで10分の1以下に低減できることを実証した。

同研究では、電極表面を大気・酸素・窒素・水素・水蒸気の5種類の気体にそれぞれ曝露し、電池性能への影響を調べた。その結果、酸素・窒素・水素に曝露させた場合、電池性能の低下が発生しなかったのに対し、大気および水蒸気に暴露させた場合、界面抵抗が10 倍以上に増大した。特に大気中の蒸気に曝露した場合、電池性能が著しく低下することを観測した。

続きは無料の会員登録(必須情報入力)後にお読みいただけます。

  • 環境対策・環境推進に役立つニュース記事が読める
  • 平日毎朝、自分の興味に合った最新ニュースをメールで受け取れる
  • 有料記事などに使えるポイントを貯められる
  • クリッピング機能で要チェック記事をストックできる

関連記事