メタンの全大気平均濃度、21年の増加量が最大に 衛星による観測で明らかに

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温室効果ガス観測技術衛星(Greenhouse gases Observing SATellite : GOSAT)。現在運用中のGOSAT(2009年打上)、GOSAT-2(2018年打上)に加え、開発中のGOSAT-GW(2023年度打上予定)で構成(出所:環境省)
温室効果ガス観測技術衛星(Greenhouse gases Observing SATellite : GOSAT)。現在運用中のGOSAT(2009年打上)、GOSAT-2(2018年打上)に加え、開発中のGOSAT-GW(2023年度打上予定)で構成(出所:環境省)

国立環境研究所と環境省は3月10日、温室効果ガス観測技術衛星GOSAT(愛称:いぶき)の観測データより、メタンの全大気平均濃度の2021年の年増加量が2011年の観測開始以降で最大になったことがわかったと発表した。2011~2020年の年増加量の平均値は8ppbだったのに対し、2021年の年増加量は17ppbと、過去10年間と比べて倍増した。

近年のメタン濃度の上昇についてはGOSAT以外の観測でも確認されており、その原因の解明に向けて生物起源や化石燃料起源のメタン排出量や大気中の化学反応による消失量の変化などに着目した研究が現在世界各国で精力的に進められている。その原因の解明にはまだ時間が必要だが、将来のメタン濃度の予測やパリ協定に基づく各国の排出削減施策の実施状況の確認などにおいて、大きな問題となる可能性があると指摘する。

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