世界気象機関(WMO)は1月12日、2015~22年の8年間の世界の年平均気温が、観測開始以来最も高かったことを明らかにした。8年間の年平均気温は毎年1度以上上回っており、原因は大気中の温室効果ガスの記録的な増加による温暖化だという。WMOは、産業革命前からの気温上昇を1.5度に抑えるというパリ協定で定められた目標の達成は、時間とともに厳しくなっていると警告した。
22年の平均気温は産業革命前から約1.15度上昇したが、これは8年間の中では高い水準ではなく、一番気温が高かったのは16年だったという。直近3年ほどは海面水温が低下し、一時的に地球を寒冷化させる効果があるラニーニャ現象の影響で、比較的気温の上昇が抑えられたがWMOは「短期的なもので、長期的な温暖化傾向を逆転させることはできない」との見解を示している。