「脱炭素」へ、GX実行会議初会合 今後の論点は?

政府は7月27日、脱炭素社会の実現のため新たな政策を推進する「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」の初会合を首相官邸で開催した。岸田文雄首相は、「GXの実行は、新しい資本主義実現のための最重要の柱の一つ。政府が呼び水を用意し、官民の投資を集めることで、中長期の脱炭素という課題を我が国の成長エンジンへと転換し、持続可能な経済を作っていきたい」と意欲を示した。
また、ロシアのウクライナ侵略に関連した国際エネルギー市場の混乱・価格高騰などを背景に「エネルギー危機が危惧される極めて緊迫した状況にある」と指摘。この「足元の危機」の克服を「GX実行に向けた10年ロードマップの第一段階に位置付けるものとしなければならない」と述べた。
こうした観点から、GX実行会議では、「危機の克服とGXの実行を一体的に捉えた議論を行い、緊急性に照らして順次、政策を提言してもらい、提言された政策の実行に当たっては、GX実行推進担当大臣を始め、政府・関係閣僚を挙げて尽力してもらいたい」との方針を示した。
なお同日、岸田首相は、萩生田経済産業大臣をGX実行推進担当大臣に任命した。