コクヨ、廃棄漁網をアップサイクル ペンケース限定発売

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ペンケース「ネオクリッツ<From Fishing Nets Recycling>」(出所:コクヨ)
ペンケース「ネオクリッツ<From Fishing Nets Recycling>」(出所:コクヨ)

コクヨ(大阪府大阪市)は6月27日、一般社団法人ALLIANCE FOR THE BLUE(東京都港区)と連携し、回収された廃棄漁網を原材料の一部に使用したペンケース「ネオクリッツ<From Fishing Nets Recycling>」を数量限定で発売すると発表した。身近な文具を通じて海洋プラスチック問題への関心を広げることがねらい。発売日は7月13日。

ALLIANCE FOR THE BLUEは、日本財団の支援により設立された海洋環境保全と経済性の両立を目指す業界横断プラットフォームだ。コクヨは2020年の発足当初から参画している。日本に漂着する海洋プラスチックごみの中でも、容積に占める割合が約26%と最も多いのが漁網・ロープであり、ALLIANCE FOR THE BLUEでは、廃棄される漁網の回収と再生の仕組みづくりを推進している。

今回の取り組みでは、ALLIANCE FOR THE BLUEの協働企業であるリファインバースグループで、回収された廃棄漁網を細かく粉砕し、再生プラスチックのペレットにして再生ナイロン糸へと加工。その後、再生ナイロン糸は、同じく協働企業であるモリトグループでポリエステルの糸と製織され、廃棄漁網を原料に含む生地を製造する。生地は同社にて各種品質試験(強度・色落ち・耐光等)を行った上で、ペンケース表面(グレー部分)に使用されている。

同商品の売上の一部は海洋環境保全に利用

同商品の裏生地には、漁網らしさを伝える格子状の柄が入ったリップストップ生地を使用。また、ファスナーには海洋生物の模様を由来とする「チューリングパターン」をあしらうなど「海との親和性を持ちつつ、日常生活を楽しく彩るデザインとなっている」(同社)という。漁網と文具という意外性のある組み合わせを通じて、海洋プラスチック問題への興味や関心の拡大に寄与することも意図しているという。

なお、同商品の売上の一部はALLIANCE FOR THE BLUEを通じて、海洋環境の保全に役立てられる。

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