政投銀、米・再エネファンドに出資 蓄電池・CCS・グリーン水素も対象

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日本政策投資銀行(DBJ/東京都千代田区)は1月5日、米国Excelsior Energy Capital(EEC)が設立した、米国再生可能エネルギー事業を投資対象とする「Excelsior Renewable Energy Investment Fund II(エクセルシオール2号ファンド)」への出資を決定したと発表した。

米国では2022年8月にインフレ抑制法が成立した。同法には、エネルギー安全保障や気候変動への対策に3,690億ドルを投じることが盛り込まれており、これにより再生可能エネルギー市場の一層の拡大が予想されている。こうした中、同ファンドは太陽光や風力発電プロジェクトに加え、昨今国内外で注目を浴びる蓄電池、CCS(CO2回収・貯留)、グリーン水素等のトランジションや脱炭素化に資する新分野のプロジェクトも投資対象としている。

DBJはこれまでも国内外における再エネ分野での取り組みを支援してきた。DBJは、同ファンドによる再エネ事業への出資を通じて、米国における最新の業界動向や新分野における知見を獲得し、引き続き日本のエネルギー産業の発展と脱炭素社会の実現に貢献していく考えだ。

1号ファンドの実績をもとに後継ファンドを設立

EECは、再エネ業界の経験豊富な4人のパートナーを中心として、2017年6月に設立されたファンドの運営会社。DBJはEECとともに2017年にファンド運営にかかる共同会社を設立し、「エクセルシオール2号ファンド」の前身となる「Excelsior Renewable Energy Investment Fund I(エクセルシオール1号ファンド)」の立ち上げにかかるシードキャピタルを提供している。エクセルシオール1号ファンドは、米国内外の投資家から、目標5億ドルを超える5億400万ドルの資金を集め、2020年12月末に資金募集を完了している。1号ファンドは、2021年1月までに、米国で27の太陽光と風力プロジェクトからなる7つの投資を行っている。

EECは1号ファンドで培った実績をもとに後継ファンドとなる「エクセルシオール2号ファンド」を設立することとなり、DBJは同ファンドの中核資金の拠出について出資決定した。

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