赤外線リモコン対応製品をエッジ制御、節電

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Smart IR Edge Control Toolkit使用イメージ写真(出所:アステリア)
Smart IR Edge Control Toolkit使用イメージ写真(出所:アステリア)

アステリア(東京都渋谷区)は8月9日、遠隔制御システムの開発会社リモテック(香港・九龍/)と、オフィス向けの赤外線リモコン対応電化製品IoT化エッジ開発キット「Smart IR Edge Control Toolkit」を共同開発し、日本を除く、香港、シンガポール含めたアジア地域へ、空調設備向けとして発売した。

国際エネルギー機関(IEA)の試算によると、エアコンや扇風機などの空調機器の使用は、全世界の建物における総電力量の16%近くを占め、電力消費量全体でも10%に相当するという。空調設備の効率的な運用は省エネ・節電の取り組みに欠かせない一方で、空調設備など多くの電化製品は赤外線通信によるリモコンでの制御が主流で、センサーなどのIoTデバイスと連携した最適稼働を実現するシステム構築は難しい状況にあるという。

そこで両社は、アステリアのAI搭載IoT統合エッジウェア「Gravio(グラヴィオ)」と、リモテックの遠隔制御システムを活用した新製品を開発。第1弾として空調設備の制御キットの提供を開始した。同キットはグラヴィオのIoTセンサーで取得した温湿度、CO2濃度、在室人数などの様々なデータをもとに、リモテックの遠隔制御システムをグラヴィオが統合管理する。これにより空調設備を最適稼働し、節電などに貢献するという。

グラヴィオはノーコードと直感的な画面設計により、非エンジニアでも開発可能なエッジコンピューティング型のIoT統合ソフトウェア。エッジコンピューティングを用いることで、センサーから収集したデータをクラウドではなくエッジ側での処理で完結する。インターネットに接続せずに運用できるので、ネットワーク障害などオフィスのネット環境に左右されずに利用することが可能だとしている。

開発キットを組み込んだ空調設備の概要(一例)(出所:アステリア)
開発キットを組み込んだ空調設備の概要(一例)(出所:アステリア)

まずは数量限定で提供し、ニーズに応じて提供数や対応機器を拡大する。なお、価格は以下の通り。

  • Gravio Basicプラン(貸出センサー選択個数4個):5USドル/月
  • Gravio Standardプラン(貸出センサー選択個数20個):200USドル/月

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