チケミー、NFTチケット転売の制御に係る技術で特許を取得

ライブなどのチケットをNFT(非代替性トークン)化した「NFTチケット」の発行プラットフォームを運営するチケミー(東京都文京区)は10月2日、同チケットの転売を制御する技術を発明し、特許を取得した。特定のチケットの「転送許可」と「転送不許可」を切り替える新技術が認められたという。
近年、「ダフ屋」や「転売ヤー」などによるチケットの不正な転売や買い占めが問題になっている。NFTチケットの登場により自由なチケットの流通が可能になる反面、その制御が困難だという懸念があった。
新技術は、NFTチケットの転送・転売をコントロールすることが可能だという。急な予定変更によって行けなくなったイベントのチケット転売は「許可」しつつ、不正な転売は「不許可」にすることができる。これにより利便性と健全さを両立した自由なチケット市場の設計が可能になるという。
同技術が使われたチケットは、使用後は個人のアカウントと紐づいて転送できなくなり、個人のコレクション兼参加証明書(SBT/ソウルバウンドトークン)となる。この機能により、アカウントに紐づいたNFTチケットが一覧化でき、次世代のマーケティング手法としても活用できるという。
また同技術は、あるチケットが商品の引き換え前か後かをブロックチェーン(分散型台帳)上において検証することもできる。現実の商品に紐づいたNFTを商品の引換券として発行する「現物償還型NFT」のスタンダード規格として、今後の活用が進むと同社は見ている。
今回の特許取得により、同社は国内外のNFTチケット業界をリードし、より多くの人へライブエンターテイメントの素晴らしさと流通のなめらかさを提供することを目指すとしている。