環境 新製品:植物工場えれふぁーむ照明ユニット/森久エンジニアリング

  • 印刷
  • 共有

新開発の反射板で光合成効率アップ
電力使用量を大幅カットし、栽培日数を約1週間も短縮!

森久エンジニアリングは植物工場向けの照明システム「えれふぁーむ照明ユニット」を開発した。

えれふぁーむ照明ユニット

えれふぁーむ照明ユニット


植物工場「えれふぁーむ」は、同社が三菱電機から技術供与を受けて製品化した完全人工光型の植物生産工場システム。土の代わりに養液を、太陽光の代わりに蛍光灯を使用して、室内で野菜などを栽培する。室内栽培のため、無害虫・無農薬で、天候の影響を受けずに安定した収穫が見込める。多段栽培が可能で、単位面積あたりの収穫量を最大にできるといった利点がある。

その一方で、使用する蛍光灯が多大な電力を必要とするという課題があった。新開発の照明ユニットは、1日10時間のみの照明で栽培日数を約1週間も短縮できる。電力単価が安い深夜電力帯の電力を活用すれば、電力使用量は最大で60%も削減できる。

大幅なコスト削減を可能にした鍵は、蛍光ランプによる近接照明と反射光を利用したロスの少ない照明システム。反射板は蛍光性のプラスチック製。これまで平面だった反射板にカーブをつけることで野菜の方向に光を集中させて、栽培面を均一に照らすことができるようになった。さらに、野菜の光合成効率を悪くする緑色波長を、赤などの吸収効率のよい波長に変換させる機能を装備。その結果、光合成効率が高まり、植物の成長速度を飛躍的に向上さることに成功した。

新照明システムは、蛍光灯をそのまま使用できるのでLEDを使用するより初期費用を大幅削減できるうえ、深夜電力のみを使えば電気代はLEDよりも安くなる。価格は1ユニット12万5000円。同社では、工場のプラントの受注だけでなく、既存の植物工場での照明のみの受注にも応じる。

この記事にリアクションして1ポイント!(※300ポイントで有料記事が1本読めます)

関連記事