環境 新製品:消熱塗料「Neo COAT(ネオコート)」/リンクアース

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「熱を消滅させる」次世代エコ塗料
ヒートアイランドの緩和、冬場の蓄熱にも効果を発揮

太陽から発生する熱を運動エネルギーに変え、消耗させて熱を消す次世代エコ塗料「Neo COAT(ネオコート)」が発売された。この製品は、リンクアースが光環境研究所とともに発足した環境エコグループが販売する。

セラミック素材を利用した一般的な遮熱塗料は、太陽光を反射して室内温度の上昇を抑える仕組み。反射による照り返しが発生するため、ヒートアイランド現象に対する緩和効果は見込めない。また、塗装表面に汚れが付着すると、熱反射率が低くなり、熱放出ができなくなる。そのため室温上昇の抑制効果は落ちてしまう。さらに、気温が下がる冬場には、熱を反射するために室温が低下して、暖房負荷が大きくなる。

Neo COAT(ネオコート)導入事例

Neo COAT(ネオコート)導入事例


一方、ネオコートは、太陽の熱を運動エネルギーに変えて熱を消してしまうので、室温上昇の抑制効果と同時に、ヒートアイランド現象の緩和効果まで期待できる。また、塗装面が汚れても消熱成分は働き続けるため、室温上昇抑制効果に変わりはない。5℃から25℃の間の温度には反応しないという性質を持つので、気温が低くなる冬場は消熱成分が働かない。つまり、一般的な遮熱塗料のような室温低下の問題もなく、そのうえペイント層に太陽の熱を蓄熱して暖房負荷を軽減できる。

ネオコートは、屋根はもちろん、屋上、グラウンド、駐車場などさまざまな場所に塗布できる。また、ブランコの手すりなど、人が直接手で触れる場所にも安心して塗布できる、人にも環境にも優しい塗料だ。ネオコートを導入した駐車場では、未塗装の路面が47.8℃の高温になった時に、ネオコート塗装の路面では37.2℃と、10.6℃もの温度差が出たことが実証されている。すでに東京都建設局の新技術データベースにも登録されているネオコートは、従来の遮熱塗装と同程度以下のコストでさまざまなメリットがあると、注目を集めている。

リンクアースでは今後、国内はもとより、海外市場も視野に入れ積極的に売り込んでいく方針。

太陽から発生する熱を運動エネルギーに変えて熱を消す新技術

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