環境 新製品:太陽光発電システム施工用結束バンド/ヘラマンタイトン
耐候性・耐薬品性が高い結束バンド
降雪地帯や沿岸部での太陽光発電システム施工にも対応
ヘラマンタイトンが3月3日に発売した「ガルバロック」は、耐候・耐薬品性の高い新しいタイプの結束バンド。太陽光発電システムのソーラーパネルの架台など、屋外で使用される亜鉛めっき鋼板付近でのケーブルや配管の結束と固定のために開発された。
太陽光発電システム施工用結束バンド
「ガルバロック」
通常、結束バンドの材質は66ナイロンで、腐食生成物(塩化亜鉛など)、沿岸付近などの飛来塩(塩化ナトリウム)、融雪剤(塩化カルシウム)などに対する耐性が低い。ソーラーパネルの架台や屋根材の建設鋼材には亜鉛めっきが使用されているため、塩化亜鉛などの化学薬品が結束バンドの樹脂に浸透して、樹脂内部から亀裂を生じさせる「ソルベントクラック」という現象が起こり、劣化しやすかった。
一方、ガルバロックの材質は11ナイロンで、ソルベントクラックが起こりにくいのが特徴だ。ヘラマンタイトンでは、塩化亜鉛水溶液中に丸棒に結束された状態の試験品を浸透させ、耐性を調査する比較実験を実施した。24時間経過時点で、66ナイロン製結束バンドは全試験サンプル破断したが、その結果とは対照的に、ガルバロックは全試験サンプルが破断しなかった。つまり、ガルバロックは、ソーラーパネルの架台などの亜鉛めっき鋼板付近や、融雪剤を使用する降雪地域、飛来塩の影響が考えられる沿岸地域などでの活躍が期待される結束バンドなのだ。
同社はガルバロックを東京ビッグサイトでこの3月に開催された太陽光発電システム施行展に出展。会場ではパネルメーカーや電気工事会社から好評を博し、新製品への大きな手ごたえを感じている。