環境 新製品:土壌改質材「イージーソート」/クレアテラ

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反応後わずか2分程度で、廃棄物に付着した土をサラサラに改質!
作業効率や選別精度の向上に貢献

土壌改質材「イージーソート」
土壌改質材「イージーソート」を用いたフローチャート

クレアテラは、粘着性のある土の粘性を除き、バラバラにする土壌改質材「イージーソート」を開発した。

廃棄物処理の現場では、ゴミに含水率が高い泥が付着しているため、選別機が目詰まりを起こし、機械トラブルの原因になっている。脱水目的で生石灰(酸化カルシウム)などが使われるが、生石灰は、混合後一日間放置しなければ脱水効果が生じない。また、生石灰は強アルカリ性で、改質作業中に廃棄物からアンモニアが発生するので、脱水のためのストックヤードは悪臭が漏えいしない構造にする必要がある。さらに、改質後の廃棄物も強アルカリ性になるため、埋立て処分場で受け入れを拒否されることさえあるという。同社が「イージーソート」の開発に取り組んだのは、ある大手総合建設業者から、このような状況を改善する方法がないか相談されたことがきっかけだった。

イージーソートは、難分解性の植物繊維を原料とする褐色の粉体。粘性のある泥に混合すると、泥の水分を吸収するとともに、粒子間の液体架橋を防いで粘性を奪う。泥に混ぜても有毒ガスが発生することがないため、悪臭対策は必要ない。また、廃棄物のpHの変化もほとんどないという。しかも、反応時間は約2分。生石灰を使用した場合とは比較にならないほど短い。廃棄物の重量比で1%混ぜれば礫(れき)程度の大きさに、2%混ぜると単粒状のさらさらした状態となる。

同社が実施したふるい分け実験では、粘性の高い土砂にゴミを50%混合した混合試験体そのままでは、長い時間ふるいにかけても残留物が多かった。だが、イージーソートを混ぜ込んだものは、礫を除いたほぼ全量が、16mmふるいを通過するという好結果だった。

実際にクレアテラには、同製品を使用した現場から、作業効率とふるい分けの精度が格段に上がった、という感謝の言葉が寄せられている。同社は今後、イージーソートを粘質土やヘドロの改良にも応用できるよう、研究を進めていく方針だ。

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