2015年上半期、ドイツ国内の発電量に占める再生可能エネルギー電力の割合がついに30%を超えた。これは、再エネを推進してきたドイツにとって重要な通過点だ。一方、ドイツ企業の競争力維持のための「インダストリー4.0」も進行中だ。仮想(バーチャル)発電所はこの2つの流れを統合し、重要な実証となる。
ドイツ政府の取り組む2大政策
インダストリー4.0は、現在ドイツ政府が取り組んでいる産業政策だ。過去の3つの大きな産業構造転換(1つ目が蒸気機関の発明、2つ目が電力による大量生産、3つ目が電子機器とITによる自動化)と並ぶ4つ目の産業構造転換が起こりつつあると捉え、ドイツ政府はこれを主導すべく国内の主要な経済団体と協力して推進プラットフォームを立ち上げた。
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