前回は、事業者からのSDGsのアプローチとして、小規模な木質バイオマス熱電併給の取り組み事例をご紹介いたしましたが、今回は製造業における木質バイオマス熱利用の取り組み事例をご紹介させていただきたいと思います。
林野庁の「木質バイオマスエネルギー利用動向調査」(2016年度)によると、木質バイオマスボイラーは全国で1,972基導入されています。そのうち、製造業は651基ありますが、その3/4ほどにあたる499基が木材関連産業となっており、木材関連産業以外は152基にとどまっています。しかし一方で、導入されている業種は、製紙業、食料品製造業、化学工業、繊維工業、セメント業など多種にわたっており、今後の木質バイオマス熱利用の拡大のためには、これらの先行事例で得られた知見をもとに、さらなる利用拡大を進める必要があります。