SDGs・パリ協定・脱炭素へ新事業開発を

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学校法人先端教育機構では、SDGsへの理解を深めながら1年で新たな事業開発を目指す実践研究「SDGs新事業プロジェクト研究」を実施している。2030年までのグローバルでの開発目標であるSDGsは、国連や各国政府だけではなく、民間セクターが積極的に関わり、新たな価値提供をすることが期待される。気候変動や食料問題、健康増進、防災など多岐にわたる領域で新たな市場の可能性も指摘されている。2019年1月から、東京・大阪で開催している。再エネ・交通インフラ・IT・広告・ヘルスケア・食品など多様な業界の経営層・新事業担当・事業企画担当などが集まり、すでに研究生は50名を超える。

研究会は10人規模で行うため講義でも質疑やディスカッションを中心に進める
研究会は10人規模で行うため講義でも質疑やディスカッションを中心に進める

年間1300兆円のSDGs市場

SDGsは、CSR(社会的責任)と同一視されることが多い。もちろん、社会の持続性に向けて、企業の責任として取り組めることも沢山あり、完全に分けてとらえることは適切ではない。一方で、単なるビジネスチャンス、と捉えることも適切ではない。

2030年に向けた社会の到達目標が17のゴールに、そして、169のターゲットにまとめられているのがSDGs。事業を生み出す際には、理想を考えてそこからバックキャスティングをすることが有用であるといわれているが、なかなかゼロから理想をつくり出すことは難しい。

そこで、社会の理想、もしくは、解決すべき課題の一まとまりをSDGsのなかから見出し、どのような社会をつくるべきかストーリーを生み出すことで、バックキャスティングし、新たな事業・価値を生み出そうとすることが有用なことではないかと思われる。

食農・都市・エネルギー・健康を中心に年1300兆円の市場と言われる
食農・都市・エネルギー・健康を中心に年1300兆円の市場といわれる
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多くの商機がある気候変動・エネルギー分野

また、SDGsは環境ビジネス領域だけでもかなり範囲が広く、多くの商機があるとされる。来年からパリ協定が開始となるが、気候変動対策のみならず、適応ビジネスや、卒FITを迎えた再生可能エネルギーの新たな活用・サービス開発、海洋・水の領域での事業開発など、有望視されている市場は多い。国連を中心に調査された市場分析によると、環境やエネルギー分野は、最も大きな市場のひとつといわれている。

すでに、太陽光事業を中心に行ってきたエネルギー企業や、新電力事業者、商社・IT・インフラ系の会社などが、気候変動やエネルギー、水に関する領域での新事業を検討している。

多彩なゲスト講師と、新事業開発の専任教員

研究会は、事業構想大学院大学の専任教員が1年間の研究指導を行い、修士課程のエッセンスを取り入れる。それとともに、SDGs研究や実践の第一線で活躍する方を、ゲスト講師として招聘している。

ゲスト招聘講師(一部)

  • 小野田 真二氏 (IGES:地球環境戦略研究機関)
  • 笹谷 秀光氏 (社会情報大学院大学 客員教授)
  • 佐藤 真久氏 (東京都市大学 教授)
  • 馬奈木 俊介氏 (九州大学 教授)
  • 山田 浩貴氏 (JST:科学技術振興機構)
  • 吉田 哲郎氏 (IGES:地球環境戦略研究機関)
  • 横井 篤文氏 (岡山大学 副学長)

上記講師以外にも、企業・自治体においてSDGsに取り組む実践者を招いている。

現在募集中の研究会・説明会スケジュール

事業構想プロジェクト研究は、新たな事業を開発するための2年間の研究である事業構想修士を1年間にまとめたプログラム。月2回・1回4時間の研究会を1年で24回実施する。

説明会は東京・大阪で随時開催していく。

【説明会の詳細・お申し込み】詳しくはこちら

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