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電力システム改革の進展 取引監視等委員会の果たす役割(後編)

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卸電力市場の公正性の確保および取引の活性化

参入障壁の低い小売市場と比較して相対的に参入が難しく、市場支配力の行使がおこなわれやすいのが卸市場である(ここでは、取引所・相対取引の両方を含めて市場と呼んでいる)。監視等委員会に対して一層大きな役割が期待される分野がこの卸市場であることが、専門会合でも指摘されている。日本では、電源の大半を旧一般電気事業者(旧一電)が保有していることのほか、地域間連系線の容量が小さいことにより、エリア内での競争が制限されやすいという構造的な問題が存在するためである。

まずは、取引所スポット取引における公正性の確保と取引量拡大が重要である。
監視等委員会は旧一電に対して、余剰電力の全量を限界費用ベースでスポット市場に供出することや、グロスビディング(発電-小売間の社内取引を、取引所を経由して売買する行為)の実施を要請してきた。
この施策だけが理由ではないが、以前と比べスポット取引量は著しく増大し、電力需要に占めるJEPX取引量の割合は2016年4月時点の2%から2020年3月時点の36%まで大きく上昇している。市場の流動性が向上したという成果は明らかであろう。

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