「脱炭素」で地域経済を活性化できるか 成功のカギは?(後編)
地域脱炭素の取り組みを、いかにして地域に還元するのか。伊藤忠総研の深尾 三四郎氏が提案する手法のひとつが「地域デジタル通貨」の活用だ。日本の各地域が持つ多様な個性・魅力を脱炭素化の取り組みでさらに高め、競争力を強化する手法とは? 深尾氏に聞いた。(以下、深尾氏談)(前編はこちら)
脱炭素化を、いかに地域経済の活性化につなげるか

最近の環境政策には「カーボンプライシング」といった横文字が多いこともあり、欧米主導型の「黒船」のような捉えられ方をされがちだ。実際には、前回までに述べたように、地産地消の再生可能エネルギーなどの資源を活用して、雇用創出につながる地域経済活性化・地方創生を推進する、ローカルな取り組みである。