
国全体で発電する電源の98%を水力発電を中心とした再生可能エネルギーでまかない、EVの普及率は世界1位をほこる国、それが北欧のノルウェーだ。
美しい自然にかこまれ、環境への意識も高いノルウェーは、GX・脱炭素領域においても日本と2国間協力を強めようとしている。
環境ビジネス編集部は4月3日、ノルウェー大使館の通商技術参事官を務めるスベイン・グランダム氏にノルウェーのGX・脱炭素事情、グリーン領域で日本企業と協業していきたい点などについて話を聞いた。
後編では、日本企業と協業していきたい点について聞く。
前編「再エネ率98%、EV普及率世界1位 優等生ノルウェーで環境対策が進む理由と避けて通れない「伝統産業の壁」」
―――環境技術・サービス分野において日本で注力している、また注力していきたい分野はどこでしょうか?
2023年12月には、日本の経済産業大臣とノルウェーの貿易・産業大臣がグリーン戦略パートナーシップ共同のコミュニケに署名しました。

フレームワークとしては、洋上風力、水素・アンモニア、バッテリー、二酸化炭素回収・有効利用、貯留(CCS/CCUS)、グリーン輸送、鉱物、製造分野での協力を進めることになっています。
パートナーシップには研究開発、ビジネス開発、海外からの直接投資も含まれています。
フレームワークを実現するために両政府のサポートが非常に重要になってきますが、ノルウェー大使館としては、洋上風力発電に関してサポートできるリソースを増やし、これから強力にノルウェー・日本間のコラボレーションを促進していきたいと考えています。

今後、日本においても、導入ポテンシャルが見込まれる浮体式洋上風力に関してはオイル&ガスおよび先行する案件を通じて培ったノルウェーの技術が貢献出来る裾野も多いと考えており、経済産業省、国土交通省、環境省といった政府機関、浮体式洋上風力技術研究組合(FLOWRA)さんを始めとした各業界団体とも連携しながら浮体式洋上風力発電のために国際的に調和した貢献を進めていければと考えております。